『カニの仲間』総集編 (カーサ) diving-photo‐tsubuankun

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科学的にも物理的にも天才!あどけないカイカムリさん? 柏島 

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  • 岩の間に挟まっているカニさんのように見えるのは自分の体を隠すために貝殻・海綿・海藻などを背負うというとてもユニークなカイカムリさんではないでしょうか?・・・小さく円らな瞳でこちらをじっと伺っていますが「上手に隠れているのかな?見つかっていないかな?逃げたほうがいいかな?」などと試行錯誤をしながら腕をしっかりと組んでいます・・・カイカムリさんは甲羅の上に帽子のように物を乗せることからカムリ(冠)という名前がつけられました・・・このカイカムリさんもサンゴのかけらのようなものを被っていますが種類によっては海綿を切り取って背負う職人技を持ったカイカムリさんもいます・・・カイカムリさんは世界で約40種以上確認されており日本だけでも十数種が確認されているとても多様なカニさんの仲間なのです。
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  • このカイカムリさんは私のことを危なくない生き物と認識してくれたのか元気にウゴウゴウゴと動き出しました・・・このカイカムリさんが足を踏ん張っている場所は赤い海綿でしょうか?・・・頭に乗っけている赤いものと似ているのでもしかしたら足場の赤い海綿を上手に切り取って頭に乗っけたのでしょうか?・・・カイカムリさんが目柄を私のほうにキューっと伸ばして口を開けて何か話しかけているように見えますね・・・「この赤い帽子似合ってるでしょ?私が作ったんだよ~!今から食事をするけど近くで見てる?でも邪魔はしないでね!」・・・丸い体に見事にフィットしている赤い帽子ですが上手に作りましたね!・・・このカイカムリさんもこの赤い帽子がかなり気に入っているようです。
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  • 何か食べているようですが赤い海綿でも食べているのでしょうか?・・・カイカムリさんは肉食寄りの雑食性で海底で見つかる動けない・動きの遅い生き物を中心に食べているそうです・・・①動きが遅くて捕まえやすい小さな貝類・二枚貝②柔らかくて食べやすいゴカイ・多毛類③動きはあるけどエビなどの小型の甲殻類④主食ではないようですが海綿の一部⑤掃除屋としての役割を果たす死骸(デトリタス)などです・・・カイカムリさんのハサミは小さめだけどとても器用で細かい餌をつまんで食べるのが得意です・・・逆にカイカムリさんの天敵はどなたなのでしょうか?・・・①ハタさんやカサゴさんなどの肉食魚ですが海綿などを背負っていると岩のかけらに見えるため回避率は上がります・・・②甲殻類の天敵として有名なタコさんは嗅覚と触腕で探すため擬態していても見つかることがあり見つかったらほぼ勝ち目がありません・・・③同じ甲殻類でもガザミさんなど大型のカニさんは力の差が大きいので食べられてしまいます。
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  • カイカムリさんの最大の特徴である海綿・貝殻・海藻を背負うことは単なるお洒落ではなく生存戦略の核心である天敵から身を守るための行動で甲羅が小さいカイカムリさんにとっては重要な防御となるのです・・・海綿を背負うと岩や海藻の塊に見えるため天敵の視覚を欺くという効果が高いカモフラージュであったり海綿には毒性・苦味・嫌な匂いを持つ種類が多いのでそれを背負うことで食べられにくくなるという化学的な防御にもなります・・・また貝殻や硬い海綿は噛まれた時のクッションになるという物理的な盾ともなるのです・・・ちなみにカイカムリさんの生活スタイルは夜行性で夜に活発に活動しますが昼は岩陰や海綿の中でじっとしていることが多いようです・・・また海綿が大きくなりすぎると自分で切って調整したり背負い物が壊れたら新しい海綿を探し加工して背負い直すなどメンテナンスを欠かしません・・・脱皮の時は背負い物を捨てますが脱皮後は柔らかくて危険なのですぐに新しい海綿を探して背負う行動が見られます・・・カイカムリさんは小型で弱いため広い縄張りを持たず岩場の隙間を転々と移動しながら生活しています。
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  • 日本で見られる代表的な種類を紹介します・・・①カイカムリさんは最もよく知られる種類で海綿や貝殻を背負い甲羅は丸くて大きさは2〜3cmと小型です・・・②オオカイカムリさんは名前の通り甲幅5cm前後と大型のカニさんで背負う海綿も大きく存在感があり深場にも生息しています・・・③ヒメカイカムリさんは小型で可愛い種類ですが海綿をきれいに切り取って背負う職人タイプで甲羅の模様が繊細です・・・④アカカイカムリさんは赤みがかった体色が特徴でサンゴ礁域にも多く背負う海綿も赤系になることが多いようです・・・⑤シロカイカムリさんは白っぽい体色をしていて背負う海綿も白〜淡色で擬態が上手く砂地や岩場に多いようです・・・⑥トゲカイカムリさんは甲羅に小さなトゲがありますが海綿を背負うとトゲが隠れて丸く見え深場に多い種類です・・・⑦ミナミカイカムリさんは南方系の種類で沖縄・奄美など暖かい海に多く色鮮やかな個体もいます・・・カイカムリさんたちの共通ポイントは海綿・貝殻・海藻など種によって背負い方や好む素材に違いがありますが擬態の天才だということです。
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キンチャクガニさんはチアガールに憧れてポンポンポン! 

  • オウギガニ科キンチャクガニ属のこのキンチャクガニさんは大きさが幅約1cm強くらいの小さなカニさんですがハサミの部分にイソギンチャクを付けて踊るように振り回すという習性でよく知られたカニさんです・・・甲羅の暗い色の線によって異なる色のいくつかの幾何学的な区画に分かれまるでステンドグラスのように綺麗に彩られています・・・この模様が砂や砂利の海底ではよくカモフラージュされており生きたサンゴにしがみついているキンチャクガニさんの脚には暗い色の横縞がたくさんあり短い毛で覆われ白色の斑点がたくさんあって典型的な幅の広いはさみではなく先端の爪は長細くなっています・・・キンチャクガニさんの両方のはさみに付けているイソギンチャクさんはカニハサミイソギンチャクさんやカサネイソギンチャクさんと言うそうです。
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  • キンチャクガニさんは捕食者から攻撃された際にはそのイソギンチャクさんの触手で威嚇したりイソギンチャクさんの毒で獲物を麻痺させて仕留めたりもするそうです・・・特にタコさん相手にはこのイソギンチャク攻撃が非常に有効なようですがキンチャクガニさんは小さい身体なのに天敵のタコさん相手に戦う姿は勇ましいですね・・・キンチャクガニさんがイソギンチャクさんを振りかざす姿がボクサーに似ているということから英名は「Boxer crab」または「Pom-pom crab」などと呼ばれています・・・ボクサークラブはわかりますがポンポンクラブってポンポンをもったチアガールさん?英語圏でもポンポンって言うんですかね?・・・確かに小さなキンチャクガニさんはボクサーというよりポンポンで応援している方が似合っています・・・手をフリフリしながら威嚇する姿が可愛い下の写真のキンチャクガニさんですが「俺様は強いんだぞ!馬鹿にするな!」ってこちらを睨んでいるような気がします!
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  • ところでキンチャクガニさんはいったいこのイソギンチャクさんをどこから探してくるのでしょうか?・・・それにどうやって繁殖させているのか謎だらけですがヒメキンチャクガニさんやケブカキンチャクガニさんも同様にイソギンチャクをハサミに挟んでいます・・・ちなみにキンチャクガニさんが鋏につけているカニハサミイソギンチャクさんは体の直径が2mm以下のイソギンチャクさんでカサネイソギンチャクさんは体の真ん中辺りにツバがあってツバの直径が1cmほどの小型種です・・・カサネイソギンチャクさんはツバより先は体の中に引っ込められていてツバの周囲には掌状の突起と球状の突起がありここが刺激されると隠れていた体と触手がスルスルと出てきます・・・球状突起の表面には大型の刺胞が密に並び攻撃や護身には役立っているものと考えられています。
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ゼブラガニさんは自分勝手なウニの散髪屋さん! 

  • 十脚目ケブカガニ科ゼブラガニ属のゼブラガニさんは白と濃い紫のタテジマ模様がシマウマさんの模様に似ているのでこんなかっこよさげな名前が付けられているのです・・・「ゼブラ」ってなんかかっこよくて響きがいいですよね・・・このゼブラガニさんはラッパウニさんやイイジマフクロウニさん等の毒のあるウニの棘や管足を一定の幅で刈り取って食べていきます・・・そしてその刈り取って食べた後の禿げた部分に勝手に住み込んでいるのがゼブラガニさんです・・・言ってみればウニさんの散髪屋さんみたいなカニさんなのですがウニさんに言わせてみれば「勝手にやってきて勝手に虎刈りにされてしまうししかも無許可で住みこみされてしまうし!なんて失礼な奴なんでしょう!私にとっては大迷惑なんですけど!!」といった感じでしょうか?
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  • ウニさんにとっては厄介もののゼブラガニさんですがゼブラガニさんが刈り取る棘は自分の体が入る上下一列のみで二列や十字とはならず人間のように暴飲暴食で無暗に食べ過ぎることはないそうです・・・さすがゼブラガニさん弁えるところはしっかり弁えているんですね!・・・でもウニさんにとっては迷惑なことに変わりありませんから控え目でよろしくお願いいたします!・・・それからゼブラガニさんは大抵ウニさんの口側(下側)にこっそりと隠れていますから一部刈り取られたウニさんを見つけたらウニさんを傷付けないようにまたウニさんの毒に気を付けながらそっと引っくり返してみてください・・・きっとゼブラガニさんが「あ!見つかった!なんでわかったの?こっそり隠れていたのに!」ってびっくりしてハサミを立ててきますよ。
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  • この写真のゼブラガニさんも「ああ!折角上手に隠れていたのに見つかってしまった!」と驚いていますね・・・ゼブラガニさんは寝起きを起こされたのか眼がちょっと怒っているようで不機嫌そうに見えますがわかりますか?・・・ゼブラガニさんがハサミをギュッと開いて「なんだお前は?俺様が気持ちよく寝ていたのに!邪魔をするんだったらこの鋏で挟んでやろうか?」ってにらみをきかせているようです・・・ゼブラガニさんは体の割に小さな目をしていますが瞳が逆への字になっていて物凄く怒っているように見えるのですが普段からこんな瞳をしているのでしょうか?・・・それとも普段は穏やかな瞳なのでしょうか?どう思います?・・・それにしてもこの色といいスタイルといいシャープなイメージで私にとってはなかなかお気に入りのカニさんなのです。

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