深紅の迷宮に浮かぶモノトーン!イソバナの舞台でひらひらと長く伸びた鰭が指揮者のよう!マダラ?ホホスジ?その幼魚の違いは? フエダイ科 小笠原 diving-photo-tsubuankun

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マダラタルミさんとホホスジタルミさんの幼魚の違いは? 小笠原

  • フエダイ科マダラタルミ属に属するホホスジタルミさんとマダラタルミさんの幼魚はどちらも白黒の美しい斑模様をしていて非常にそっくりですが①鰭の長さ②模様のつながり③目の虹彩の色の3つのポイントで見分けることができます・・・この写真は遠くてボケていますがどちらの幼魚さんなのでしょうか?・・・一番わかりやすいのは鰭の長さでホホスジタルミさんの幼魚は腹鰭と背鰭が圧倒的に長くひらひらひらひらと優雅に伸びています・・・それに対したマダラタルミさんの幼魚は鰭が短くコンパクトにまとまっています・・・この写真のお魚さんはそんなに鰭が長くないように見えますからマダラタルミさんの幼魚でしょうか?・・・次に黒い模様のパターンですがホホスジタルミさんは頭部から背中にかけて黒いエリアがひと続きになっていますがマダラタルミさんは首元にあたる部分に白い境界線が入り頭と胴体の黒模様が離れています・・・明らかにこの写真のお魚さんは首元にあたる部分に白い境界線が入り頭と胴体の黒模様が離れていますのでマダラタルミさんの幼魚のようです。
  • それから水中での動きに関してですがマダラタルミさんの幼魚は水中を不自然なほどクネクネクネクネと身をよじるようにして激しく泳ぐ特徴がありダイビング中などもその動きで目立ちます・・・この写真のお魚さんはちょっと大きくなってきていますのでそのような動きは見られませんでした・・・目の色(虹彩)はホホスジタルミさんは白い(または明るい色)なのですがマダラタルミさんは黒くなっています・・・この写真のお魚さんの光彩は黒くなっていますのでやはりマダラタルミのちょっと成長した幼魚のようです・・・成魚になるとどちらも黒っぽい地味な体色になり見分けが非常に難しくなりますが幼魚の間は特徴的な鰭の長さや模様の入り方から比較的簡単に識別が可能ですが私はよく間違ってしまいます。
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  • ちなみに成魚の識別ポイントで最大の識別点は頬の模様で頬に細い青~黄色の縦縞が走るのがホホスジタルミさんで頬に褐色の細かな斑点が密集するのがマダラタルミさんです・・・全体的な色合いですが背側は黒っぽいのですが頭部や腹側・鰭のキワが黄色みを帯びることがあるのがホホスジタルミさんで全身が一様な黒〜黒褐色をしているのがマダラタルミさんです・・・それから体の大きさですが最大40〜50cm前後とやや小さめなのがホホスジタルミさんで最大60〜70cm前後と大物になるのがマダラタルミさんです・・・ダイビング中に遭遇した際単独〜数匹で警戒心が強くサイズがそこまで巨大でなければホホスジタルミさんの可能性が高く逆にサンゴ礁の外礁斜面などで見上げるような巨体の成魚がドッシリと泳いでいたり大きな群れを作っていればマダラタルミさんであることが多いようです。
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  • ちょっとボケてしまいましたがホホスジタルミさんの幼魚の長い鰭がツンと非常に長くシャープに伸びているのがよくわかります・・・それからコショウダイさんの仲間でチョウチョウコショウダイさんの幼魚も茶褐色〜黒褐色の体に黒い縁取りのある大きな白い斑紋(パンダ模様)があり体を激しくクネクネとよじらせて泳ぐ姿がマダラタルミさんの幼魚の動きにそっくりです・・・でもチョウチョウコショウダイさんの幼魚は成長すると黒い部分が細かい小斑点に変わっていきまた鰭の形や顔つきがフエダイ科とは異なり少し口元が突き出てきます・・・ちなみにチョウチョウコショウダイさんやマダラタルミさんの幼魚が水中で体を激しくクネクネ・フリフリと身をよじるようにして泳ぐのには厳しい自然界を生き抜くための擬態と毒を利用した高度な生存戦略があります。
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  • 上の写真はキンセンイシモチさんとのツーショットですがかなり小さいマダラタルミさんの幼魚です・・・ちなみにマダラタルミさんの幼魚などがクネクネ泳ぐ理由の一つは有毒なウミウシさんやヒラムシさんに化けているということです・・・海の生き物の多くはウミウシさんやヒラムシさんといった生き物を好んで食べません・・・ウミウシさんやヒラムシさんは体に強い毒(テトロドトキシンなど)や不快な酸を持っていることを派手な色彩でアピールしているからです・・・チョウチョウコショウダイさんやマダラタルミさんの幼魚は白黒や茶斑の派手な模様をしていてただ普通に泳ぐのではなく体をクネクネと波打たせることで水中に浮遊するウミウシさんやヒラムシさんの動きにそっくりに見せかけているのです・・・だから肉食魚は「あいつはマズくて毒があるウミウシさんだ!」と勘違いし襲うのをあきらめるのです。
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  • 上の写真はホホスジタルミさんの幼魚ですが普通のお魚さんは尾鰭を左右に振って直線的にピシッと泳ぎます・・・肉食魚はそのお魚さんらしい動きを目で捉えて獲物を探していますが幼魚たちが全身を激しく不自然に動かすと水中ではお魚さんのシルエットがぼやけまるで千切れた海藻やゴミが波に揺られているように見えるのです・・・あえてお魚さんらしくない動きをすることで捕食者の視覚を狂わせているのです・・・最後に小さな幼魚にとって周囲は敵だらけなので体を限界までクネクネと大きくひねりながら泳ぐことで実際の体長よりも自分を大きく見せ敵を威嚇したり狙いを定めさせにくくしたりする効果もありようです・・・このコミカルで必死なクネクネ泳ぎが見られるのは体が小さく弱いうちだけで成長して体が大きくなり泳ぎのスピードやパワーがついてくると天敵に簡単に食べられるリスクが減るため他のお魚さんと同じように普通にピシッと泳ぐようになります・・・それと同時にあれほど派手だった白黒の模様も地味な成魚の模様へと変化していきます。
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