背鰭の状態でその時の気分がわかるアケボノハゼさん! 柏島

- 水深30mほどと結構深場ですが視線を感じましたのでよくよく見てみるとハゼ界ではアイドル級に美しいパープルの妖精アケボノハゼさんがこちらの様子を伺っていました・・・アケボノハゼさんの体長は約6〜7cmほどで白〜淡黄色の体に背側が紫〜赤紫のグラデーションとなっており背鰭が長く伸び旗のようになっている事が特徴です・・・写真のようにホバリングしながらゆったり漂っていますがとても臆病な性格なので驚くとさっと巣穴に隠れてしまいます・・・アケボノハゼさんはペアで生活することが多いそうですが私はあまりペアでいるところは見たことがありません・・・アケボノハゼさんが慣れるまでは慎重に行動しないといけないのですが深場なので時間の余裕もなく取り急ぎ遠くから撮影してみましたがボケてしまいアケボノハゼさんの美しさを表現できませんでした。


- なんとかアケボノハゼさんに近づくことができましたのでストロボの光も届き綺麗な色が反映されてほっとしました・・・海の中では赤い光は水深5〜10mでほぼ消え青・紫の光は深くまで届くのでアケボノハゼさんの紫〜赤紫の体色は深場でもしっかり視認される色となっています・・・深場で仲間同士が見つけやすい信号色として機能しているということですか?・・・アケボノハゼさんは深場で暗い所にいるので派手な色でパートナーを見つけやすくする必要があるということと紫の背鰭をピンと立ててホバリングする事でここにいるよとアピールしているのです・・・また紫は深場では背景の青い海に溶けこみやすく体の白〜淡黄色部分も光を反射してぼやけるため仲間には見えるのに敵には見えにくいという絶妙なカラーリングになっているみたいです・・・ちなみにアケボノハゼさんは紫の背側が深場で映える白〜黄色の体とのコントラストが美しいのですがハタタテハゼさんは白+オレンジ+赤の明るい配色で浅場の光で最も映える色をしている浅場のハゼさんです。


- アケボノハゼさんの長く伸びた背鰭の役割は縄張りアピールとコミュニケーションのために使われているそうです・・・アケボノハゼさんの背鰭は威嚇や求愛やペア間の合図として使われる旗のような器官で特にホバリング中に背鰭を立てる姿はここが私の場所だよというアピールになっているそうです・・・またアケボノハゼさんのホバリング能力が高い理由は胸鰭の構造にあるようです・・・アケボノハゼさんは胸鰭を細かく震わせてほぼ一点に留まるホバリングが得意でこれは深場の流れや岩場の隙間で生活するために進化した特徴です・・・それからアケボノハゼさんは巣穴を自分で掘らず既存の穴や隙間を利用する借家派だそうで確かにその方が手間がかからずにいいかもしれませんね・・・またアケボノハゼさんがいる深場は光が少ないためアケボノハゼさんの目は大きめで光をよく拾う深場に適応した目の構造になっているため暗い環境でも仲間を見つけやすいそうです。


- それにしてもアケボノハゼさんの色は美しいのですが多くのお魚さんは成長とともに色がくすんでいきますがアケボノハゼさんは成魚になっても鮮やかさがずっと保たれています・・・アケボノハゼさんは成長しても色が濁りにくく美しさを長く継続させていることがダイバーに人気の理由のひとつかもしれません・・・それから深場にいるのに意外と人慣れするアケボノハゼさんは臆病だけど同じ場所に潜ると数回目からはかなり出てきやすくなるそうです・・・またアケボノハゼさんの背鰭の角度を観察するとその時の気分がわかるそうでピンッと立てているときは警戒・威嚇・アピールで少し寝かせるとリラックスしているそうです・・・それから完全に寝かせると今から逃げる準備をしているそうで写真を見返すとその時のアケボノハゼさんの気分がわかる感情のログになっていて面白いです。

明け方の空の色を連想させる厳かなアケボノハゼさん! 柏島

- 巣穴の上でこちらの様子を注意深く観察しているのはスズキ目クロユリハゼ科ハタタテ属に属するアケボノハゼさんです・・・眼付と口の表情からかなり警戒していることが分かりますが私は危害を加えませんので撮影の許可をどうかよろしくお願いいたします・・・ペアで暮らしていることが多いアケボノハゼさんですが成長しても7〜9cm前後と小さく甲殻類やゴカイなど食べて生きています・・・アケボノハゼさんはガレ場でよく見かけるハタタテハゼさんの赤茶が紫系に置き換わった感じのいい意味で派手目で可愛いハゼさんです・・・ハタタテハゼさんと違って水深は20~30m以深の深場を好むアケボノハゼさんですがサンゴ礁斜面の砂礫が混じった砂地やガレ場の低層で見られ巣穴の近くでホバリングをしています・・・アケボノハゼさんの英名はエレガント・ファイヤーゴビーさんと言います。

- ハタタテハゼさんは海底近くでホバリングしながら長い背鰭をピッピッピッピッと動かす様子が旗を振っているように見えることからハタタテハゼさんという名前が付いたのですが同属のアケボノハゼさんも同じように背鰭を立てています・・・ハタタテハゼさんは砂礫まじりの砂底やガレ場の低層でよく見られ驚くと海底の穴にあっと言う間に逃げ込んでしまいますがアケボノハゼさんも同じようにびっくりすると巣穴に引っ込んでしまいますので注意しなければなりません・・・上の写真のアケボノハゼさんは背鰭をたたみ気味で巣穴近くまで身体を沈めてきましたので巣穴に引っ込もうとしているのかもしれません・・・ちなみに小さな個体は群れでいることもあるハタタテハゼさんですが大抵はペアで暮らしてて英名はファイヤーゴビーさんと言います・・・アケボノハゼさんはエレガント・ファイヤーゴビーさん!!

- 何か引っかかる事でもあったのか急に体をひねって後ろを確認しているアケボノハゼさんですが背鰭がまるで危険を察知するアンテナのようにピンと張っています・・・もちろん背鰭にそんな機能はありませんがどちらかというとハタタテハゼさんより背鰭は短いはずなのに随分長く見えますね?・・・ハタタテハゼさんより気性はやや強めのアケボノハゼさんですが表情にその気配を感じてしまいます・・・ちなみに深場が大好きで個体数も少ない同属のシコンハタタテハゼさんは体全体のパープルがとても美しく和名にも紫紺という名前が付いています・・・シコンハタタテハゼさんの頭部は黄色で体は濃い紫色という非常に美しい配色になっておりハタタテハゼ属の最上位のレアキャラなのです・・・シコンハタタテハゼさんの英名はヘルフリッチ・ダートフィッシュさんと言いますがヘルフリッチはこのシコンハタタテハゼさんの魚の標本採集に貢献した海洋生物学者への献名でダートは矢のように動く魚を意味しています。

アケボノハゼさんが物思いに耽って心のつぶやきを吐露!
- スズキ目クロユリハゼ科ハタタテハゼ属のアケボノハゼさんがホバリングをしながら尾鰭をしゅんと垂らして力なく憂い顔で物思いにふけっています・・・驚かせないようにそっと近づいてみるとアケボノハゼさんは口を半開きにして私に何か語り掛けたそうですが話し始める事に躊躇しているのか言葉が出てきません・・・アケボノハゼさんの顔も随分青くなっていますからかなり悩んでいるようですが凄く心配な事でもあるのでしょうか?・・・私で良ければ聴きますから話してみてください!・・・するとアケボノハゼさんが背鰭をぴんと立て始めました・・・もしかして聞いてくれる人がいてアケボノハゼさんもちょっとうれしかったのでしょうか?・・・やっぱり悩み事は一人で抱え込まない方がいいですよね・・・思いを共有することでホッとすることもありますし意外と話してみると何故こんなことで悩んでいたんだろうということも多々ありますもんね。

- アケボノハゼさんは水深は30〜50mとちょっと深めの潮通しの良いサンゴ礁域の礁斜面や岩礁斜面の砂礫底に巣を作って住んでいます・・・性格はおとなしく警戒心がとても強いので巣穴の近くでホバリングしながら様子を伺っていることが多いです・・・そしてアケボノハゼさんは危険を感じるとあっと言う間に巣の中へ隠れてしまいなかなか出て来なくなります・・・アケボノハゼさんは単独或いはペアーで活動していますが紫のグラデーションが特徴的でとても美しく鮮やかな色をしています・・・第1背鰭前部は伸長し先端は尖らず尾鰭はやや湾入しています・・・顔の先端はブルーに彩られていますが体の前方は乳白色から淡い黄色味の差した白色で後方から尾柄部は濃紫色になっています・・・また各鰭には臙脂色も加わっています・・・ハタタテハゼ属にはアケボノハゼさんと共にハタタテハゼさんやシコンハタタテハゼさんが属していてどのハゼさんも美しいのですが私はシコンハタタテハゼさんの控えめな美しさが好きです!

- どうしていつも巣穴の上でアケボノハゼさんはホバリングしているんだろうかと思っていましたが実は海底から少し離れた場所で潮に向かってホバリングしながら流されてくる動物プランクトンをおいしそうにパクパク食べているからなのです・・・・・・上の写真のアケボノハゼさんも一生懸命口をパクパクさせていましたがそういうことだったんですね・・・深度がやや深めな所に住んでいるアケボノハゼさんの所へせっかく会いに来てもご存じの通り結構臆病なアケボノハゼさんはすぐに巣穴の中に引っ込んでしまい残念なことが多々あります・・・そのため深度が深いので会える時間が少ない中あせらず驚かせないようにゆっくり近づきタイミングよくピントを合わせることが肝心です・・・お願いだから巣穴に引っ込まないでね!・・・アケボノハゼさんはサンゴ礁の砂底に生息するいつもペアで暮らしているクロユリハゼさんの仲間ですがアケボノハゼさんは単独でいることが多くこんなに派手な色をしているんだからもっと見せびらかせばいいのに本当に警戒心が強いのです・・・アケボノハゼさんは上皇様が命名したそうですが他にニチリンダテハゼさん・ギンガハゼさんも命名したそうです。

オグロクロユリハゼさんの神経質そうな顔!
- ハタタテハゼさんがいるようなところで見かけるスズキ目クロユリハゼ科のオグロクロユリハゼさんはみごとに綺麗な青色の体をしており写真の様にたいていペアで仲良くホバリングをしております・・・写真の下に写っているオグロクロユリハゼさんはのんびり顔ですが上のオグロクロユリハゼさんはいかにも神経質そうな目をしています・・・オグロクロユリハゼさんは同じ属のイトマンクロユリハゼさんやゼブラハゼさんと比べると体高が低く細長く体側には横帯などがありません・・・ハナハゼにも似ていますがオグロクロユリハゼさんは尾鰭の鰭条は伸びてなく尾鰭の中央部に黒い点があることが特徴になっています・・・でもこの写真では尾の部分が見えないのでわかりませんね・・・オグロクロユリハゼさんの体色はゼブラハゼさんやイトマンクロユリハゼさんやハナハゼさんなどよりも鮮やかな青色をしています。

- ちなみにイトマンクロユリハゼさんは胸鰭の付け根に黒い線があり一つ目の背鰭と二つ目の背鰭が分かれています・・・ハナハゼさんの特徴は尾鰭軟条が糸状に長くのびていることで体色は透明な青色で腹部はやや紫がかっています・・・ゼブラハゼさんは体の色は緑色から灰色ですが体側にある多数の横帯が明瞭で尾鰭の形状は普通の形で尾鰭には模様もありません・・・オグロクロユリハゼさんはたいへん臆病なハゼさんで写真を撮ろうとしてもなかなか近くに寄らせてくれず危険を感じるとあっと言う間に巣穴に飛び込んでしまいます・・・せっかく写真を撮ろうと思ったのにということが多々あるのですがいつもペアでいるオグロクロユリハゼさんをびっくりさせないようにそーっと近づいてチャンスがあれば撮影してみてください。
オトメハゼさんの心のつぶやきを聴いて一緒に妄想?
- スズキ目ハゼ科クロイトハゼ属のオトメハゼさんの身体の色はグレーっぽい白色~クリーム色で頭部から体側にかけて鮮やかなオレンジ色の大小さまざまな斑紋が数多く見られます・・・このオレンジの斑紋がちょうど眼の大きさと一緒ですからもしかしたら敵に眼がたくさんあると欺くためにつけた斑紋かもしれませんね?・・・体の中央付近に入る黄色い縦帯は繋がっていて頬にある明るい青色の斑紋はちょっとしたアクセントになっていて名前の通りオトメを感じさせるお洒落なハゼさんです・・・オトメハゼさんはサンゴ礁域の浅い砂地の石の下などに上手に口で穴を掘り隠れ家を作りのんびりと暮らしています・・・下の写真のオトメハゼさんは遠くをじっと眺めていますが何か気になることでもあるのでしょうか?・・・敵か味方かはたまた美味しそうな獲物でも近づいて来たのでしょうか?

- オレンジの斑点が美しいオトメハゼさんですが砂底の巣穴で二匹寄り添うように仲睦まじくイチャイチャしているオトメハゼさん達もいれば単独で孤高を貫いている凛としたオトメハゼさんもいます・・・今回のオトメハゼさんは単独で孤高を貫いているオトメハゼさんでどちらがいいという訳では無いのですが下のオトメハゼさんはちょっと口を半開きにして「あ~!彼女が欲しいなあ~!やっぱり一人は寂しいや!話し相手も欲しいなあ!」と哀愁が漂っている様にも見えます・・・気のせいかもしれませんが私にはその様に見えますのでできれば仲良く寄り添うオトメハゼさんの楽しそうな姿を撮りたかったと思う次第です・・・心なしか腹鰭が前のめりになっている様でオトメハゼさんの気持ちが現れているのではないでしょうか?

- たまにオトメハゼさんは大きな口を開けて砂を思いっきり頬張ったかと思うと鰓から砂だけブハっと吐き出して砂の中に含まれるプランクトンや甲殻類等を食べています・・・オトメハゼさんと言う可憐な名前を付けてもらっているとは思えないほどのほおばり様とブハっと吐き出す思い切りの良さは開けっぴろげで爽快です・・・でもそんなオトメハゼさんですが砂が鰓に詰まったりしないか心配です・・・「乙女だけど何か問題でも?お腹が空いては戦になりません!生きていく為には格好なんて気にしてられないわ!」とでも言うような勢いです・・・オトメハゼさん確かにおっしゃる通りです!!・・・こんなオトメハゼさんですが大きいものでは15cmにもなり度胸が据わっているのか警戒心が高くないのか見つけやすく出会えるチャンスが多いハゼさんのひとりです。



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