バラハタさんを見分ける3つのポイント! 小笠原
- のそーっと近づいてきたのはスズキ目ハタ科バラハタ属に分類される鮮やかな赤色と三日月型の尾鰭が特徴の大型種であるバラハタさんではないでしょうか?・・・海の中では鮮やかな赤色には見えませんが沖縄ではナガジューミーバイさんなどの地方名で親しまれ非常に上質な透明感のある白身で刺身や煮付けなどにすると絶品とされていて美味な白身魚として知られています・・・でも一部のバラハタさんはシガテラ毒を蓄積しているため注意が必要で市場での流通に関しては販売自粛や注意喚起の対象となっていますが全てのバラハタさんが毒化しているわけではないため沖縄や小笠原などの産地では古くから一般的な食用魚として流通しています・・・もちろんバラハタさん自体が生まれつき毒を持っているわけではなく毒を持つ藻類を食べる小魚や甲殻類を捕食することで体内にシガテラ毒を濃縮・蓄積しますので大型のバラハタさんほど毒を多く蓄積している確率が高くなります。

- シガテラ毒は熱に強いため加熱調理をしても分解されず摂取後1〜8時間ほどで下痢・嘔吐・腹痛などの消化器症状が出てさらに特徴的な神経症状として冷たいものに触れた際にビリビリとした痛みを感じるドライアイスセンセーションや関節痛・倦怠感が数ヶ月以上にわたって続くことがあります ・・・和歌山県以南の南日本・琉球列島・伊豆諸島・小笠原諸島などのほかインド太平洋の熱帯・亜熱帯海域に広く生息しているバラハタさんの最大の特徴は尾鰭が三日月型に深く切れ込んでいる点です・・・またバラハタさんの各鰭の後端は黄色くなっていますが主にサンゴ礁域や岩礁域に生息し他のハタ類と違って海底だけでなく中層を泳ぎ回ることも多く小魚や甲殻類を捕食します・・・高級魚のスジアラさんと見分ける際は尾鰭の形を確認するのが確実でスジアラさんなどの一般的なハタ類は尾鰭の形が団扇のように丸いかほぼ直線ですがバラハタさんは綺麗な三日月型をしていて後ろ側のフチがまるで蛍光ペンのように鮮やかな黄色で縁取られています・・・またバラハタさんは体の赤色に馴染むようなピンクや赤っぽい小さな斑点が全身に散らばっていますがスジアラさんは鮮烈な赤色の体に対して美しいコバルトブルーの斑点が無数に入ります。
もっと近づいて!鮮やかな色を写させてバラハタさん!

- 今回も小笠原の青い海をノソ―っとやって来たのはスズキ目ハタ科バラハタ属のバラハタさんですが全長は60cmほどで胸鰭・背鰭・尻鰭・尾鰭の後端が黄色で各鰭の後端と尾鰭の上下の端が長く伸びるところで他のハタ類と区別ができます・・・バラハタさんは通常60cmほどまで成長しますが中にはたらふく美味しいものを食べたのか80cmくらいに成長するものもいます・・・栄養のあるものをいっぱい食べて安心してぐっすり寝るとストレスも無くなり成長は促されますね・・・それからバラハタさんの体色は和名の通り鮮やかな朱色で全身に赤色の小さな斑点がありますが地色が朱色ではなく褐色のバラハタさんもいます・・・もう少し近づいてフラッシュが当たれば朱色に写るのかもしれませんがバラハタさんはなかなか近づかせてくれませんのでいつも思うのですが写真のバラハタさんも陸に上がって太陽光を浴びれば鮮やかな朱色に見えるのでしょうか?・・・バラハタさんも鮮やかな朱色を私に見せびらかせたいのか近づき過ぎないけど私の方へ近づいてきます・・・お願いだから一度その鮮やかな朱色を拝ませてください!

- 目の前をスイスイス~イと華麗に泳いでいるバラハタさんですバラハタさんのおちびさんはベラ類に似ていて白・緑・ピンクなどさまざまな色をしていますが目から尾鰭の上まで太い黒色の帯があるのがおちびさん達の共通した特徴です・・・成長するにしたがってこの黒い帯は消え全身が赤や褐色に変化していきます・・・外見がバラハタさんによく似ている全長35cmほどのオジロハタさんという方がいらっしゃいますがバラハタさんより小型で和名のとおり尾鰭の後端が白いのが特徴です・・・またオジロハタのおちびさんはバラハタのおちびさんの様な黒い帯がなく成魚と同じような赤系統の体色をしています・・・バラハタさんの生息域は浅い海から水深200mほどの深海まで及びますが海底から離れてユラユラと遊泳することが多いのも他のハタさん達と違うところです。

- バラハタさんの食性は肉食性でエビさんやカニさんシャコさんなどの甲殻類を始め魚類も捕食します・・・また他のハタ類は海底からあまり離れずじっとしていることが多いのですがバラハタさんは海底から離れて遊泳することも多いのでもしかしたらバラハタさんは他のハタさんより好奇心旺盛なのかもしれません・・・バラハタさんは他のハタ類と同じく食用にもできるのですが特に大型個体はシガテラ中毒の危険が高く普通は食用にされません・・・しかし海域や食べた餌によってこのシガテラ毒を持たないバラハタさんも棲息しており沖縄や宮古島では高級魚として扱われているそうです・・・現地の漁師の間ではシガテラ毒を蓄積したバラハタさんの表面が黒色に変化するため判別は可能であるとされていますが科学的根拠はないそうですので無理して食べる必要は無いかと思います。

- ちなみにシガテラ中毒とはシガトキシンという毒素による食中毒です・・・有毒藻によって作られるシガトキシンを食べたお魚さんをさらに食べ蓄積していく毒ですがシガトキシンは熱に対して安定ですので毒素は熱分解できません・・・主な症状は消化器症状で吐き気や嘔吐そして下痢や腹痛です・・・口の周りの痺れや異常感覚などの神経症状そして徐脈などの循環器症状も現われこれらの症状は数時間後もしくは24時間後に現れることもあります・・・シガテラ中毒には特効薬はありませんので対症療法が行われますが予防策は特定の大型の捕食魚を避けるしかありません・・・シガテラ中毒の可能性の高いお魚はバラフエダイさんバラハタさんオニカマスさんイシガキダイさん等です・・・スーッと何処からともなく泳いでくるバラハタさんですが尾鰭がきれいな三日月の形をしていて尾鰭をたなびかせながらヒラヒラと泳いでいる姿は優雅です。

ただものではない!年を重ねた貫禄のマダラハタさん!

- ウメイロモドキさんが乱舞している中貫禄を持って悠々と泳いでいるのはスズキ目ハタ科マハタ属のマダラハタさんです・・・マダラハタさんは体高がややあり尾柄部背部に黒色斑がありこの模様で他の多くのハタ科のお魚さんと見分けることができます・・・胸鰭の地色は淡色から暗色の小斑がありますが模様が似ているヤイトハタさんとは尾柄部の黒点の有無で見分けることができます・・・模様も尾柄部の模様も酷似しているアカマダラハタさんは尾柄部の黒点が小さいことで見分けることができます・・・またマダラハタさんの頭部背縁はなめらかで丸いのですがアカマダラハタさんは胸鰭の地色が生鮮時は赤っぽく頭部背縁は眼の後方で凹み後頭部で盛り上がっているので区別ができます・・・マダラハタさんの体長はアカマダラハタさんよりもやや小さく60cmほどで体色は褐色で濃淡のある複雑な斑紋が見られますがこの模様は個体差が大きいです。

- アカマダラハタさんの全長は通常50cmくらいですが最大120cmにまで成長します・・・頭部背面の輪郭は眼の付近で凹み背鰭の起点までは突き出ていて前鰓蓋は丸みを帯び細かな鋸歯があり鰓蓋上縁は凸状で上顎は眼の後方まで開きます・・・尾鰭は丸みを帯び体色は淡い黄褐色で不規則な暗褐色の斑点が入り全体的に暗色の小斑が散らばり尾柄には小さな黒色の鞍状斑があります・・・マダラハタさんとよく似ていますがアカマダラハタさんの背鰭基底に黒斑があり眼の後方が凹んでいることが特徴です・・・アカマダラハタさんは単独で待ち伏せ型の肉食魚で主に魚類や甲殻類や頭足類を捕食します・・・アカマダラハタさんは夜行性の底魚で日の出と日没時に活発となりますが寿命が長く少なくとも40年を超えると推測されており縄張りを守って生活しています・・・アカマダラハタさんは雌性先熟の雌雄同体なので雌が雄に性転換をします。
ハタさんの区別が難しい!あなたはヤイトハタさん?

- マホロバハタさんは体側に褐色または橙色の斑点が網目状に密着していて頭部や腹部の下面にもあり尾鰭はまっすぐで後縁に細い白色の縁取りがあります・・・体長60cmを超えるホウセキハタさんは体側の斑点は瞳孔よりも小さいか同じくらいの大きさで尾鰭後端は丸くならずオオモンハタさんに似ていますが尾鰭の後端の淡色の縁取りがありません・・・この写真のハタさんは尾鰭が丸くなっていますのでマホロバハタさんでもホウセキハタさんでも無いようです・・・マダラハタさんは体高がややあり頭部背縁はなめらかで丸く体長は60cmほどで尾柄部背部に黒色斑があり胸鰭の地色は淡色から暗色で小斑があり尾鰭は丸くなっています・・・オオアオノメハタさんは体長が60cmほどで体側に瞳孔大の斑点がありますが尾鰭後縁が湾入せず真直ぐです・・・ヤイトハタさんはチャイロマルハタさんやクエさんによく似ていますがヤイトハタさんの体側には瞳孔よりも小さな黒色斑があり尾鰭も丸く体側には白い明瞭な斑模様がある大型種で体長は1mに達します・・・どのハタさんかよくわかりませんが一番ヤイトハタさんに似ているような気がします。
間違って自分の子供を食べないでねユカタハタさん!

- 岩穴の陰からこちらの様子を伺っているのはちょっと頭が大きく上顎骨は目の後ろを越えて口も大きく下顎が突き出した可愛い顔のスズキ目ハタ科ユカタハタ属のユカタハタさんです・・・サンゴ礁や岩礁の開けた場所を好むユカタハタさんの頭部背側の輪郭は平らで目の間はわずかに凸状で前鰓蓋骨は丸く下端は肉厚で縁は鋸歯状になっています・・・ユカタハタさんの鰭は大きく背鰭と臀鰭は尾鰭付近まで長く伸びていて尾鰭は団扇型で背鰭棘の間の膜は凹んでいるのが特徴です・・・ユカタハタさんはこの大きな鰭で水を捉えて急な加速をし大きな口を使って一瞬で獲物を捕らえるのですがユカタハタさんはキンギョハナダイさん等の小魚さんから甲殻類や頭足類を食べています・・・ユカタハタさんの幼魚は体色がキンギョハナダイさんに似たオレンジから黄色で青色の斑点は少ないのですがキンギョハナダイさんを餌として狙っているユカタハタさんの成魚に食べられることは無いのでしょうか?

- 全長は最大50 cmくらいのユカタハタさんの体色はオレンジがかった赤から赤褐色で体色変化は大きいのですが体や鰭には黒く縁どられた明るい青色の小斑点が散らばりまた海中では白色の斜帯が現れる場合もあります・・・この写真のユカタハタさんにもちょっと白色の斜帯が現れているように見えますね・・・この明るい青色の小斑点模様はバラハタさんにも似ていますがバラハタさんの尾鰭は三日月形になっていますので団扇型の尾鰭のユカタハタさんとは区別できます・・・でもこの写真のユカタハタさんでは全身が写っていないのでその特徴はわかりませんけど!・・・ユカタハタさんの雄は2~12匹の雌から成るハーレムで縄張りを張りますが雌もそれぞれが小さな縄張りを持っており雄は縄張り内を巡回し出会った雌とあいさつを交わしながら仲良く並行して泳ぎます・・・やはりユカタハタさんもスキンシップを大切にするようですがスキンシップは心の安定につながるのでしょうか?

- ユカタハタさんは大きさは沖縄ではアカミーバイと呼ばれていますがユカタハタさんは環境によって体色の変化が激しくまた下顎は見事に筋肉がもりもり発達していて強そうです・・・ちなみにユカタハタさんもシガテラ毒の報告があるので南方海域のお魚さんは食べる時は注意が必要です・・・ユカタハタさんは基本的に小魚さんを主食としていますが大型の個体になるとタコさんやイカさんなどを捕食することがあります・・・またユカタハタさんはメスからオスへと性転換しオスが複数のメスを従えて縄張りを持ちハーレムを形成する勇壮なユカタハタさんでもあります・・・でも何かこの上の写真のユカタハタさんは口を半開きにして眼がそわそわと妙に慌てている様子に見えませんか?・・・よく見るとユカタハタさんの後ろに小さなお魚さんの群れが迫ってきています・・・本来ならユカタハタさんが小さなお魚さんに襲い掛かっているのが本当でしょうがこの写真は小さなお魚さんの群れに襲われて慌てふためいていてユカタハタさんがパニックになっているように見えます・・・実際はそんなことはありませんがそのように見えませんか?

- 幼魚の頃は体色がキンギョハナダイさんに似ていて可愛いいユカタハタさんなのですが大人になると綺麗な斑点模様の浴衣を着ているようなお魚さんになって下の写真の様に突き出た大きな口と鋭い歯それに鋭い眼付で睨みつけタコさん達を食べてしまうのです・・・ユカタハタさんはやや深い岩礁域に住んでいますが正にスナイパーそのものですね・・・私はぱっと見ユカタハタさんとバラハタさんでよく勘違いするのですがユカタハタさんは青斑点バラハタさんは赤斑点をしています・・・体形も違いますしどうして勘違いするのかよくわかりませんが小さな斑点のあるお魚さんと私が認識しているからなのでしょうか?・・・ちなみにバラハタさんの胸鰭・背鰭・尻鰭・尾鰭の後端が黄色になっていて各鰭の後端と尾鰭の上下の端が長く伸びるので他のハタさんと区別できます・・・バラハタさんの身体の色は鮮やかな朱色で全身に赤色の小さな斑点がありますが地色が朱色ではなく褐色の個体もいるようです。



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