ウミガメさんの見分け方は?アオウミガメ?タイマイ? ケラマ
- 世界には8種のウミガメさん達が住んでいますがそのうちアカウミガメさんやアオウミガメさんやタイマイさんにヒメウミガメさんやオサガメさんやクロウミガメさんの6種類が日本に住んでいます・・・結構いろんなウミガメさんが日本に住みついているんですね・・・その中で日本でよく見られるのはアカウミガメさんやアオウミガメさんやタイマイさんの3種でこの3種が日本の砂浜でおおよそ初夏から夏にかけて産卵する種類だそうです・・・よくテレビなどで放送されるウミガメさんの泣きながらの産卵はこの3種類のうちのどれかなんですね・・・ウミガメさんは一年に一回だけ産卵すると思われがちですが実際は初夏から夏にかけて2週間おきに2~4回ほど一度に約100個の卵を2~4年の間隔で産卵します・・・結構みんな頑張ってま~す!!・・・ちなみに下の写真はタイマイさんです。

- ウミガメさんの性別は卵の時の温度で決まり29℃を境に温度が高いとメスに低いとオスになるそうです・・・どうしてそのような事になっているのかわかりませんが不思議なウミガメさん達の生態です!・・・つまり温暖化が進むとメスばかりということになるのでしょうか?・・・ウミガメさんがメスだけになってしまうと子孫も残せず絶滅の危機になってしまいますから地球の温暖化はいろんなところに影響があるんですね・・・話は変わりますがふ化した子ガメさんは約2日間餌も食べずにひたすら健気に沖に向かって泳ぎ続けるそうです・・・生存本能なのか生真面目なのかよくわかりませんが何も食べないなんて凄いですよね!とにかく頑張れ~!頑張れ~!・・・大人になると下の写真の様にコバンザメさんを2匹も背負っていることがありますが邪魔なのか?重いのか?「何とかしてくれよ!」っていう顔をしたアオウミガメさんです。

- ウミガメさんは40㎝くらいになると沿岸生活を始めますが甲らの長さ30㎝以下のウミガメさんは何処にいるのかわからずLost ageと呼ばれる空白期間になっているそうです・・・健気に泳ぎ続け外洋に移動した子ガメさんは流れ藻とともに生活していることが報告されようやく外洋生活の一端がわかりました・・・しかしその生活はまだまだ謎に包まれていてそんな謎がウミガメさん達にあったなんて意外でした・・・ちなみにアオウミガメさんは沿岸に住んでいて海藻・海草を食べるベジタリアンですがクラゲさんを食べることもあります・・・でもビニール袋をクラゲさんと間違えて食べてしまい大変なことになることもあるそうです・・・確かにビニール袋が海に漂っているとクラゲと間違えてしまいますからゴミは決して海に捨てることなくしっかり我が家まで持ち帰りましょう!・・・アオウミガメさんはアオと呼ばれますが体は赤、茶色、黒とさまざまでアカウミガメさんよりも少し大きく90~110㎝になります。

- タイマイさんは甲らが70~90㎝ほどでアオウミガメさんより少し小さくサンゴ礁の海に多く生息しています・・・サンゴの隙間にある餌をガジガジと食べるために下の写真の様にくちばしが鳥のように長く尖った形になっています・・・また顔にある鱗模様もアオウミガメさんより少なめで下顎にも黒い模様があるのが特徴です・・・上の写真のアオウミガメさんと比べるとその違いがよくわかりますね・・・タイマイさんの甲らはべっ甲細工に利用されていて日本におけるべっ甲細工の歴史は古く奈良時代には伝わっていたとされています・・・でもタイマイさんの甲らはワシントン条約で取引が禁止されておりますのでご注意ください・・・下の写真のタイマイさんも「もう私の甲羅でべっ甲細工は作らないでね!」とお願いしている様です。

- アカウミガメさんは外洋性のウミガメさんで基本的には沖合に住んでいるので卵を産みに来た時ぐらいしか近海に来ませんので私たちは滅多にお目にかかれません・・・と言うことでダイビング中に見かけるウミガメさんはほとんどがアオウミガメさんかタイマイさんのどちらかということになります・・・ですからアオウミガメさんとタイマイさんの違いを覚えていれば出会ったウミガメさんの種類が区別できると思います・・・ちなみにアカウミガメさんは貝やヤドカリなどの硬いものを好んで食べるために顎の力が強く頭が大きいことが特徴になっています・・・またアカウミガメさんは大人になると甲らの長さは80㎝~100cmになりますからちょうどアオウミガメさんとタイマイさんの間ぐらいの大きさになります・・・でも成長過程で個々の大きさが違いますので大きさだけでは区別はできませんね。

- 再度アオウミガメさん(上の写真)とタイマイさん(下の写真)の違いをまとめてご紹介いたします・・・①アオウミガメさんの嘴は尖っていない②アオウミガメさんの目の後ろ側の黒いウロコは4枚でさらにその後ろ側に細かいウロコがたくさんある③アオウミガメさんの下顎は白い④アオウミガメさんの甲羅は後ろ半分の縁がギザギザ飛び出ていない・・・①タイマイさんはアオウミガメに比べ嘴が尖っている②タイマイさんの目の後ろ側の黒いウロコは3枚でさらにその後ろ側のウロコは少ない③タイマイさんは下顎にも黒い部分がある④タイマイさんは甲羅の後ろ半分の縁がギザギザ飛び出ている・・・上下の写真を比べると④の甲羅の後ろ半分がギザギザしているかしていないか以外の特徴はよくわかりますね。

恋に落ちた?キュートなハートマークを付けたウミシダヤドリエビさん!

- サンゴ礁や岩礁の浅海に生息するウミシダ類の羽枝上で見られ多くの場合複数匹でいるのはテナガエビ科ホンカクレエビ属のウミシダヤドリエビさんです・・・今回はオレンジ色のウミシダさんの上に暮らしているウミシダヤドリエビさんですがウミシダさんの色と一緒でオレンジ色が映えるきれいな小さなエビさんです・・・ウミシダヤドリエビさんの体色は宿主のウミシダさんの色に合わせて変異することができ縦帯があるものや単一色のものもいるのですがウミシダさんの色に合わせて自分の体の色を自由に変えることができるってすごいと思いませんか?・・・郷に入れば郷に従えを地でいっているウミシダヤドリエビさんですが本当にうまく擬態している上に小さいしチョコチョコチョコチョコと動き回るので目を凝らして探さないと見つけることができませ~ん・・・ウミシダ類と共生する近似種に比べて体が細く眼の先端にはほとんど突起がないことが特徴のウミシダヤドリエビさんですが老眼の私には厳しいかも~!!

- 体の色を宿主のウミシダさんに合わせ様々変化させることができるウミシダヤドリエビさんはまるでカメレオンさんと言うか忍者みたいなものです・・・もしかして忍法雲隠れの術なんて言っているのかもしれません?・・・ウミシダヤドリエビさんの色も黄色や白色や黒に茶や赤茶など様々な上に黄色や白線が入る個体もいて本当に個性豊かなエビさんです・・・こんなにバリエーションが豊富だったらウミシダヤドリエビさん同志も自分たちが同じウミシダヤドリエビさんとは思えないのではないでしょうか?・・・ウミシダヤドリエビさんの大きさは1~1.5cm程度のものが多くとても小さくてかわいいのですが動きも早いのでなかなかこれが見つけにくいのです・・・「どこだ?どこだ?」と一生懸命探すのですがウミシダヤドリエビさんはこっちの意に介さずすぐにウミシダさんの陰に隠れてしまいます・・・「あ!いたいた」とやっと見つけてカメラのピントを合わせているうちにまたどこかへ消えてしまういけずなウミシダヤドリエビさんなのです・・・勝手な話ですが「ウミシダヤドリエビさん!少しはじっとしててよ」と叫びたくなります。

- ウミシダヤドリエビさんの特徴の一つは第2ハサミ脚が長いことなのですがもともと長いはさみ脚が異常なほど長い個体もいて本当に個性が輝いています・・・話は変わりますがウミシダさんがまた厄介な存在で植物のような恰好をしているのにウニョウニョモゾモゾと動き回るしペタペタくっつくしで結構ウミシダヤドリエビさんの撮影は大変なのです・・・そんなちょっと申し訳ないのですが薄気味悪いウミシダさんの中をよくよく探すとウミシダさんに上手に擬態しているウミシダヤドリエビさんに出会えるかもしれません・・・それにしてもウミシダさんは妙にまとわりついてくるしウミシダヤドリエビさんにピントが合ったと思ったらウミシダさんが上にかぶさってきてボケたりそんな事をしているとウミシダヤドリエビさん自体が隠れたりで本当に苦労します・・・でもうまく撮影できるときれいでかわいいキュートなエビさんです。

- 前述しましたがウミシダヤドリエビさんは宿主のウミシダさんによって体の色がずいぶんと変わるのですがよく考えればそれはそうですよね・・・宿主のウミシダさんと色が違っていればウミシダヤドリエビさん自身自己主張はできるかもしれませんが目立って仕方がないですよね・・・いくらウミシダさんの影に隠れていると言っても目立ってはリスクが高すぎます・・・だからウミシダヤドリエビさんも暮らしている場所によって様々なバージョンの衣装を持っているのです・・・私としても様々な衣装バージョンがある方が探していて結構楽しいものです・・・下の写真のウミシダヤドリエビさんもそうですが基本は頭から尻尾にかけての縦のラインが一本すっと綺麗に入っていて何ともスマートな印象与えてくれるエビさんです。

- ウミシダヤドリエビさんが好んで暮らしているこの不思議な生物ウミシダさんは実は動物なのです・・・どう見ても動物とは思えない植物のような形をしていますが多数の腕を中心の体から輪生状に伸ばし根のような形の枝で他のものにしがみついているのです・・・羽根のような腕を広げた姿は確かにシダ類に似ていて植物のようですが巻枝は基盤にしがみついているだけなので実は移動も可能なのです・・・種によっては腕を動かして活発に遊泳することもでき私も泳いでいるところを見たことがありますが何とも奇妙な生き物だなというのが印象でした・・・それにウミシダさんの腕は折れやすく刺激を受けると自切することもあるそうです・・・一般には不活発な動物であり海底の岩やサンゴの上に巻枝でしがみつき腕を広げてデトリタス(生物遺体や生物由来の物質の破片や微生物の死骸あるいはそれらの排泄物を起源とする微細な有機物粒子)などを集めて食べています。

- それにしても何度も言いますがウミシダヤドリエビさんはとにかく動き続けてすぐにウミシダさんの間や裏に隠れてしまい私をイライラさせてくれます・・・じっとしていることが不得意なのか恥ずかしがり屋なのかよくわかりませんがとにかく動き続ける活動的なウミシダヤドリエビさんです・・・ところで下の写真のウミシダヤドリエビさんに何か気になるところはありませんか?・・・なんと身体の後半部分尻尾の近くに白丸に見事な茶色のハートマークがあるではないですか?・・・なんともキュートで乙女チックなウミシダヤドリエビさんだと思いませんか?・・・ちょっとお腹が膨らんでいるように見えますのでもしかしたらウミシダヤドリエビさん独自の出産準備中をアピールするマークなのかもしれません!

もしかしてウミスズメさんがネジリンボウさんに嫉妬? 柏島
- フグ目ハコフグ科コンゴウフグ属のウミスズメさんは海のスズメという名前が付いていますので名前を聞いただけの時は小さくて可愛くてチュンチュンといった感じのイメージを持っていました・・・ところが実際ウミスズメさんにお目にかかってみると結構大きなお魚さんでちょっとイメージしたお魚さんとは違いましたがよく見るとおちょぼ口で円らな瞳の憎めない顔をしていて可愛いじゃないですか!・・・ウミスズメさんは身体の割に小さな鰭でチョボチョボチョボと泳ぐ姿は愛嬌があって何とも可愛い限りです・・・ウミスズメさんは眼の前と背中や尾部に小さな棘がチョボっとあり体にはシマウミスズメさんのように明瞭な模様は無く海底付近をさまよっておりますが好奇心が強いのか結構近づいてきます・・・この時も最初は遠くに居たのにいつの間にかすぐ近くまで私の様子を伺いにやってきていました。

- 今回は写真左下に姿を現しているネジリンボウさんを撮ろうと思って海底に這いつくばってネジリンボウさんに気づかれないように少しづつ慎重に後ろからにじり寄っていました・・・そんな状態の私の所へウミスズメさんが「僕も撮ってよう!」と口を尖らせていますがのんびりした顔でピロピロと泳いでやって来たのです・・・「オイオイ!ウミスズメさん!ネジリンボウさんが驚いて穴の中に引っ込んでしまったらどうしてくれるんだい!」と心配で気が気でない私の気持ちなど関係ないといった感じでウミスズメさんは愛嬌のある顔でポーズを取っています・・・ウミスズメさんの鰭がネジリンボウさんに当たってしまいそうですが仕方ないのでポーズを決めているウミスズメさんを撮影しました・・・ウミスズメさんの横で警戒しているネジリンボウさんの何とも哀愁のある後ろ姿が可愛いです。
ウミヅキチョウチョウウオさんと仲良しのキイロハギのおちびさん!
- 浅い水深のサンゴの森で楽しそうに泳ぎ回っているのは鮮やかな黄色の体色に体側には大きく白い縁取りのある黒色斑があるスズキ目チョウチョウウオ科チョウチョウウオ属のウミヅキチョウチョウウオさんです・・・もう一匹はスズキ目ニザダイ科ヒレナガハギ属のキイロハギさんのおちびさんですが随分仲が良さそうですね・・・やっぱり身体の色が同じ黄色だからでしょうか?好きな色が一緒なので気が合うのでしょうか?気が合うって生きていく上でとても大切な事ですよね!・・・ではウミヅキチョウチョウウオさんとキイロハギさんの様に仲良し仲良しになるにはどうしたらいいのでしょうか?・・・常に笑顔を心がけ話しかけやすい雰囲気を作ったり聞き上手になって相手が話したいと思う人になる・・・損得勘定で動かず自分の本音を開示し相手に興味を持ち共感することですかね?・・・2匹の黄色いお友達が仲良く泳いでいますがウミヅキチョウチョウウオさんの体側下方には白色線が2本あってこの白色線を水平線に見立て黒色斑を月に見立ててこの和名がつけられたそうですがなかなか風流な名前だと思います。

- それにしても凄い群生のサンゴさん達ですがおちびさん達にとっては素晴らしい隠れ家になります・・・ちょっと気になる事があるとスイスイスイとサンゴの隙間に隠れてしまいますから・・・それからウミヅキチョウチョウウオさんは同じスズキ目チョウチョウウオ科チョウチョウウオ属のトノサマダイさんによく似ているのですがトノサマダイさんの黒色斑は白く縁取られていないのとその下の2本の白色線も無いのです・・・そのためウミヅキチョウチョウウオさんの黒い月は輪郭がはっきりしていて明確なのですがトノサマダイさんの黒い月は輪郭が無いのでぼやけて見えます・・・私はせっかくお月様を掲げるのであればぼやけたお月様よりはっきりしたお月様の方がいいかな?・・・その時の気分に左右されるかもしれませんし人それぞれ好き嫌いがあっていいと思いますが朧月もはかなげで趣があっていいと思います!

- 「綺麗なボニンブルーの空を眺めていたら遠くに綺麗なお月様がぼやけて見えるではないですか!・・・これは見事な朧月夜!酒でも一杯酌み交わしたいもの!・・・あれ?酔っぱらってしまったのだろうか?私にはお月様が2つに見えるのだけど?」・・・そんな妄想を私が抱いてしまったのは2匹のウミヅキチョウチョウウオさん達です・・・ちょっと遠すぎてボケてしまいましたがこんなに離れているのに綺麗なレモンイエローがボニンブルーの海に映えて何とも言えない趣を与えてくれます・・・ツノダシさんも遠くからわざわざお月見に来ていたのでしょうか?・・・水深5-30mのサンゴ礁や岩礁域で数尾で群れていることが多いウミヅキチョウチョウウオさんの全長は18cm程度ですが性格はとても臆病なのでなかなか近づいてくれません・・・お友達のツノダシさんとは仲良くお話をしているようですがウミヅキチョウチョウウオさんの幼魚はサンゴさんのポリプを食べますが成魚になると雑食性となり底生動物なども食べるようになります。

ウミテングさんはもしかして地球外生命体? 柏島

- この写真お魚さんに見えますか?・・・トゲウオ目ウミテング科ウミテング属に属するウミテングさんはほとんど動かないので遠くから見ていると最初は砂地に枯葉のようなものが落ちているだけなのかと思いました・・・でも近づいてよく見てみるとなんとそれは枯葉ではなく地味な体色を近くの岩などの地形や砂地に合わせ不思議な形をしたお魚さんではないですか!・・・動きが遅いので容易に近寄れるウミテングさんですが近くで見ても最初はお魚さんだとは思えないほど見つけるが難しく本当にこの形にはびっくりです!・・・沿岸部の浅い砂地に生息するこのウミテングさんは長く突き出た口が天狗の鼻のように見えるのでウミテングさんと命名されました・・・でも何処がどうなっているのか分かりにくい体をしていますよねえ・・・ちなみにウミテングさんの口は突き出た額の先端ではなく付け根の下側にあります・・・ウミテングさんは小形で全長10cm内外のものが多く最大で15cmほどなのですが下の写真ではよくわかると思いますが確かに口が突き出た先端ではなく付け根の下側にありますね・・・意外と小さな口をしています。

- ウミテングさんの特徴的な長く突き出た吻の先は丸みがあり体の背中にあたる部分は硬い骨板でおおわれ凹凸しています・・・ウミテングさんの色合いは褐色や灰色や黄土色などで網目状の細かい模様があり胸鰭は優雅なうちわを広げた様になっていてまさに摩訶不思議なテング様です・・・上の写真のウミテングさんは胸鰭を大きく広げてくれていますが鰭膜が半透明で美しく身体のゴツゴツとした印象とは違って優しい感じがします・・・胸鰭を広げてくれていると何となくお魚さんだとわかるのですが本当は地球外生命体ではないでしょうか?・・・ウミテングさんは基本あまり動かなくてじっとしている事が多いのですが移動する時は細長い腹鰭を使って這うように移動します・・・でもその動きは極めて遅く他のお魚さんの様に泳ぎ回るでもなく移動の仕方もお魚さんらしくはないですね・・・ウミテングさんは浅い砂泥底で暮らしていて小型の甲殻類やプランクトンを餌としていますが眼もどこにあるのかわかりずらいですし何度見ても不思議な形でまるでかれた木の葉が漂っているようです。

レモンとブルーの絶妙な色の組合わせが素晴らしいウメイロモドキさん!
- 今日もアカヒメジさん達やノコギリダイさん達と仲良く群れを成して泳いでいるいつ見ても眩いスズキ目タカサゴ科タカサゴ属のウメイロモドキさん達ですがサササっと動きが速いのでピントが合わせにくい困ったちゃん達なのです・・・ウメイロモドキさん達は種を超えて当然の様に差別も無くアカヒメジさん達やノコギリダイさん達と一緒に過ごしている平和主義者なのです・・・ウメイロモドキさんは体長が40cm程度まで成長する写真の様に見事な紡錘形の姿をしたお魚さんで尾鰭は二股に分かれていて口は小さく突出していますが餌を飲み込むために前方にニューっと伸ばすことができるのです・・・やっぱりウメイロモドキさんもお腹がすくと口を伸ばしてでも食べたくなるのですかね?・・・ちなみに沖縄県ではアカジューグルクンさんと呼ばれ他のグルクンさんと同様に食材として親しまれています・・・ウメイロモドキさんは背の色がコバルトブルーとレモンイエローですが若いウメイロモドキさん首または背鰭の前部から対角線上に尾柄の下部まで黄色くなっています・・・でも年をとったウメイロモドキさんはこの黄色の部分が背鰭と尾柄に縮小してしまいますが確かに体が大きいウメイロモドキさんほど黄色の部分が狭いですね

- ウメイロモドキさんはスズキ目フエダイ科アオダイ属のウメイロさんと似ていますが胸鰭の基部で区別できます・・・ウメイロモドキさんは胸鰭の基部に黒斑が有りますがウメイロさんにはこの黒斑がありません・・・ちなみにウメイロさんは全長が約45cmとウメイロモドキさんより若干大きくウメイロモドキさんは紡錘形ですがウメイロさんは頭が丸く身体は楕円形で尾鰭の後縁が深く切れ込んでいます・・・ウメイロさんは背中の胸鰭上部辺りから尾鰭にかけてが明るい黄褐色になっていてそれ以外の部分は青い灰色をしています・・・ウメイロさんは背鰭や腹鰭や尻鰭はスケルトンになっていて暖海系ですがやや低い水温が好きなようでウメイロモドキさんに比べ深いところに住んでいます・・・その為ダイビング中に見る機会は比較的少ないようですがウメイロさんの名前は熟した黄色い梅の実の色からつけられていてウメイロさんもウメイロモドキさんもとても美味しいお魚さんです。

- ウメイロモドキさんはタカサゴ科に属していますがフエダイ科のウメイロさんに似ていることから科が違うのにこのような名前が付けられたそうです・・・ウメイロモドキさんは「もどき」と付けられてどういう気持ちなのか聞いてみたいものです?・・・ウメイロモドキさんは胸鰭の基部にはっきりとした黒色の斑が見られるほか背鰭や尻鰭が鱗で覆われていているところがウメイロさんとの違いなのですがダイビング中は胸鰭基部の黒い斑はわかりそうだけど鱗の違いなんてわからないですよね・・・ウメイロモドキさんの艶やかなブルーとイエローなのですが死んでしまうと濃い紫色に変色してしまい釣りあげられたウメイロモドキさんは全く別の種類のお魚さんにみえます・・・ウメイロモドキさんは水深5~50m程の沿岸のサンゴ礁域や岩礁域で動物プランクトンや小型の甲殻類などを食べながら大きな群れを作って生活しています。


- ウメイロモドキさんは昼行性の生物で上の写真の様に集団で生活していますがイエローバックフュージラーさんなど他のタカサゴ科のお魚さん達とも群れを成します・・・結構いろいろなお魚さんと仲良く泳いでいますが弱い者同士生き抜くために力を合わせて知恵を絞っているのでしょうか?・・・ちなみにイエローバックフュージラーさんはモルディブなどではよく見かけるお魚さんでウメイロモドキさんによく似ていますがウメイロモドキさんの様に黄色の部分が魚齢によって変化はしません・・・イエローバックフュージラーさんは目の間の前額部から尾鰭・背鰭まで黄色になっているつまり黄色の帯が頭まであるまさにイエローバックなのが特徴になっています・・・下の写真のウメイロモドキさん達はグルクンさん達と仲良く泳いでいますね。

- グルクンさんは大きくなると30cmほどの大きさになりますが体型は細長くスマートで体に2本の線が入っていて2つに飛び出した尾鰭の先が黒いのもグルクンさんの特徴です・・・グルクンさんは揚げ物や塩焼きにしてもとても美味しいのですが刺し身でも食べることができます・・・でも身の痛みが早いお魚さんなので刺し身はグルクンさんが穫れる場所の近くでしか味わうことができません・・・ グルクンさんは見ての通り海の中で泳いでいる時は青いお魚さんなのですが釣り上げられるとその体は赤くなってしまいます・・・これはグルクンさんが釣り上げられたことで興奮している証拠なのですが知らないと赤いので違うお魚さんと思ってしまいます・・・でも色が違うからと言って違うお魚さんということではないのです。


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