あなたはヒラメさんで間違いない?それともカレイさん? 小笠原

- 砂地に上にちょっと膨らんで色が微かに違う場所があったので近づいてみるといましたいました上手に隠れているカレイ目ヒラメ科ヒラメ属のヒラメさんまたはカレイ目カレイ科のカレイさんです・・・ヒラメさんは日本各地の水深10~200mの砂底や砂礫底を好んで生息し写真の様に獲物が上空を通るのを狙って潜んでおります・・・ヒラメさんは夜行性のため日中は体色を海底の砂泥や岩礁帯などの色に変え頭部以外を砂泥の中に身を潜めており夜間に眠っている魚などを襲って捕食活動を行います・・・ヒラメさんは肉食性のお魚さんでとっても貪欲でエサを見つけると俊敏に動き海底から4~5mも飛び上がってかぶりつくのです・・・ヒラメさんは尾鰭を上下に動かしドルフィンキックのようにスイスイと泳ぐのが特徴的でエサとされたお魚さんはのんびりと幸せそうに泳いでいたら気が付く間もなく突然下から大きな口を開けてガブリと襲われてしまうのです。

- ヒラメさんは底に寝そべって上空を行き交う獲物を狙うので体はご覧のように薄く著しく扁平して両眼は体の片側に寄っていったのですが左側の頭部に寄っているため頭蓋骨もねじれて特異な体形をしています・・・ヒラメさんの側線は胸鰭の背方で大きく波のように曲がっていて尾鰭は尻鰭や背鰭と分離し尾鰭の中央の部分は少しだけ突出しています・・・また上顎は目の後ろ側まで開くため口が大きく両顎の歯は鋭い犬歯状の歯でとても強く一列に並んでいるのです・・・獰猛で肉食性のヒラメさんにとっては大切な口の作りですがこんな歯でガブリとやられたらたまったものでは無いですね・・・ヒラメさんの体色は生息している環境によって異なりますが眼がある方の体の表面の地色は茶色の暗褐色をしておりその中に黒褐色や乳白色の大きさが不規則な小さい斑点が散在していますが目の無い側は白色をしています。

- 一般的なヒラメさんは一種類ですがカレイさんは5亜科から7亜科に分類され世界で100種ほど日本近海で獲れるものでも数十種と多くの種類がいます・・・その違いは左ヒラメ右カレイと言うようにお腹を手前にした時に頭が左に来るのがヒラメさんで右に来るのがカレイさんです・・・一般的にカレイ類は体の右側に眼をもつ右側眼でヒラメさんは左側眼ですが実は目の向きが逆の個体がしばしば見つかっています・・・これが少数ならばただの奇形ですがヌマガレイさんは右に目がある仲間のはずなのにアラスカ沿岸の7割と日本近海のほぼ全部が左側眼と奇形のほうが普通という状況になっています・・・他にカレイ目全般の祖先形に近いボウズガレイさんも右側眼と左側眼がほぼ同数だそうです・・・ややこしい話ですがこの写真のお魚さんは鰓の位置からして左向きの様なのでヒラメさんですかね?

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