キンチャクガニさんはチアガールに憧れてポンポンポン! 柏島
- オウギガニ科キンチャクガニ属のこのキンチャクガニさんは大きさが幅約1cm強くらいの小さなカニさんですがハサミの部分にイソギンチャクを付けて踊るように振り回すという習性でよく知られたカニさんです・・・甲羅の暗い色の線によって異なる色のいくつかの幾何学的な区画に分かれまるでステンドグラスのように綺麗に彩られています・・・この模様が砂や砂利の海底ではよくカモフラージュされており生きたサンゴにしがみついているキンチャクガニさんの脚には暗い色の横縞がたくさんあり短い毛で覆われ白色の斑点がたくさんあって典型的な幅の広いはさみではなく先端の爪は長細くなっています・・・キンチャクガニさんの両方のはさみに付けているイソギンチャクさんはカニハサミイソギンチャクさんやカサネイソギンチャクさんと言うそうです。

- キンチャクガニさんは捕食者から攻撃された際にはそのイソギンチャクさんの触手で威嚇したりイソギンチャクさんの毒で獲物を麻痺させて仕留めたりもするそうです・・・特にタコさん相手にはこのイソギンチャク攻撃が非常に有効なようですがキンチャクガニさんは小さい身体なのに天敵のタコさん相手に戦う姿は勇ましいですね・・・キンチャクガニさんがイソギンチャクさんを振りかざす姿がボクサーに似ているということから英名は「Boxer crab」または「Pom-pom crab」などと呼ばれています・・・ボクサークラブはわかりますがポンポンクラブってポンポンをもったチアガールさん?英語圏でもポンポンって言うんですかね?・・・確かに小さなキンチャクガニさんはボクサーというよりポンポンで応援している方が似合っています・・・手をフリフリしながら威嚇する姿が可愛い下の写真のキンチャクガニさんですが「俺様は強いんだぞ!馬鹿にするな!」ってこちらを睨んでいるような気がします!

- ところでキンチャクガニさんはいったいこのイソギンチャクさんをどこから探してくるのでしょうか?・・・それにどうやって繁殖させているのか謎だらけですがヒメキンチャクガニさんやケブカキンチャクガニさんも同様にイソギンチャクをハサミに挟んでいます・・・ちなみにキンチャクガニさんが鋏につけているカニハサミイソギンチャクさんは体の直径が2mm以下のイソギンチャクさんでカサネイソギンチャクさんは体の真ん中辺りにツバがあってツバの直径が1cmほどの小型種です・・・カサネイソギンチャクさんはツバより先は体の中に引っ込められていてツバの周囲には掌状の突起と球状の突起がありここが刺激されると隠れていた体と触手がスルスルと出てきます・・・球状突起の表面には大型の刺胞が密に並び攻撃や護身には役立っているものと考えられています。

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