二次鰓の役割から読み解くハナエニシキウミウシさんの戦略! 小笠原

- 今回も出会えましたが小笠原の固有種である色彩の美しさと体表の細かな模様が最大の魅力であるイロウミウシ科に属するハナエニシキウミウシさんです・・・ハナエニシキウミウシさんの触角は先っちょが青っぽい色をしていて軸はオレンジ〜赤系でよく目立ちます・・・上の写真では引っ込んでしまっていますが二次鰓は白〜黄色で繊細な感じになっています・・・小笠原諸島は東洋のガラパゴスと呼ばれるほど固有種が多い世界的なホットスポットなのですがその理由はシンプルで大陸と一度も陸続きになったことがない隔離された環境の中で独自の進化が進んだからだそうです・・・このハナエニシキウミウシさんは小笠原のみで見られニシキウミウシさんの色彩変異とする研究者もいます。


- カイメンを食べるハナエニシキウミウシさんは単独で見られることが多いようですがもしかしたらハナエニシキウミウシさんは食いしん坊でカイメンを独り占めしたいと思っているのでしょうか?・・・まあでものんびりした動きしかしないハナエニシキウミウシさんはそこまでガツガツした感じではないようです・・・それにしてもハナエニシキウミウシさんのこの派手な色はなぜなのでしょうか?・・・それは体内にカイメン由来の毒素を蓄積している可能性が高いという捕食者への危険サインでもあるそうで色彩は美しさだけでなく生存戦略でもあるのです・・・戦わずして生き延びる術を発展させたということですね・・・下の写真では二次鰓が少し伸びてきましたがこの二次鰓は肺のような役割を果たしていて海水中の酸素を取り込み体内の二酸化炭素を排出しているそうです・・・またこの二次鰓は水流を感じるセンサーとしての役割もあり捕食者が近づいたときの水の揺れや自分の体の向きや姿勢の調整そして食べ物を探すときの環境把握にも役立っているそうです・・・二次鰓がゆっくり回転するのは水流を読み取っている動きなんだそうです。

- ちなみにニシキウミウシさんの体は固く硬質で外套後縁に位置する鰓のすぐ後方の体高がもっとも高く外套膜は体の前半部のみを覆い後半は大きく張り出した足の背面となっています・・・ニシキウミウシさんの外套膜の縁は頭部の周りでは硬い棚状の縁を形成し触覚の後方ではいったん細い隆起となって体側を後方へ走り鰓の手前で大きな翼状の側葉として張り出しています・・・鰓のすぐ後方では外套後端が長く湾曲した角状突起となって背面正中線に立ち上がり鰓は最大で 20 本ほどが弧状に並び各鰓は長く先端近くで僅かに分枝しています・・・ニシキウミウシさんの体地色は変異が大きく北部オーストラリア東岸の個体はクリーム色地に橙褐色の斑紋がぼやけて散り橙色の小斑と紫色の縁取りをもっています・・・アラフラ海・カーペンタリア湾東部の個体も類似だが紫色の縁取りが破線状になっています・・・ダーウィン〜コバーグ半島周辺の個体群は色彩が大きく異なり橙色斑がなく地色がピンク・黄・橙・茶〜濃赤褐色まで多様で外套膜の縁に明瞭な白色帯と紫色の連続線をもつことが多いようです・・・


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