貴重な日本固有種!でも小笠原にはいっぱい!小笠原を代表するユウゼンさん! チョウチョウウオ diving-photo-summary-tsubuankun

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またまとわりついてくる!でも邪魔じゃないよ!ユウゼンさん!

  • 今回もいろいろな所で見かけましたが好奇心の強いスズキ目チョウチョウウオ科チョウチョウウオ属のユウゼンさんが近づいて来ました・・・「何か黒い大きな生き物が泡をぶくぶくさせながらやって来たからみんなで見に行こう!」と言う感じでしょうか?・・・チョコチョコチョコと泳ぎながら興味津々で近づいて来ました・・・どうして同じチョウチョウウオ科でもこんなにダイバーへの対応が違うのでしょうか?・・・他のチョウチョウウオさんは警戒心が強くなかなか近づいてくれませんしたまに近づいたかと思えば直ぐにササっと遠ざかってしまいます・・・他のチョウチョウウオさんもユウゼンさんの様にフレンドリーであってくれればもっときれいな写真が撮れるのですが残念です・・・もしかして他のチョウチョウウオさん達は昔何か嫌な事でも経験したからなのでしょうか?
  • ユウゼンさんは全長約15cm程度で背鰭の後縁が垂直にズドンと落ちているので本当は違うのですが体形が四角形に見えます・・・ユウゼンさんはチョウチョウウオ科では珍しく全身が黒色で一見地味に見えますが体側には鱗の縁の色に由来する非常に小さい白い斑点が散りばめられていて背鰭後方や尾鰭・臀鰭の縁は黄色くなっており繊細な美しさを感じます・・・また頭部とお腹の辺りに淡い控えめの白の横帯があって遠くからでも「あ!ユウゼンさんだ!」と直ぐにわかります・・・ユウゼンさんは潮通しの良い比較的浅い岩礁域で普段はペアでいることが多く大きな群れを作りませんが2月から4月にかけての小笠原では30~100以上のユウゼン玉と呼ばれる集団を形成して行動します・・・100匹のユウゼンさの群れってすごい迫力でしょうね。
  • ユウゼンさんが群れる理由はチョウチョウウオの仲間は集団で産卵する者が多いため繁殖行動と言われています・・・でも実際にユウゼンさんの産卵の様子が観察されたことはなくその生態はまだまだ謎に包まれています・・・その他には岩に産み付けられたスズメダイさんの卵を奪って捕食するためとも言われています・・・またはユウゼンさん自身の身を守るためなどと色々考えられていますがやっぱりユウゼンさんも集団で行動した方が安全で安心なのでしょうか?・・・このユウゼン玉と呼ばれるユウゼンさんの群れを私も是非見てみたいのものですが2月から4月にかけてというと小笠原でも水温はそんなに高くなく私はちょっと寒いのが苦手なのでこの時期は潜ることは今の所予定は無いです。
  • ちなみに大きいユウゼン玉ができると何故かヘラヤガラさんという顔の長いお魚さんがユウゼン玉の中にヌ~っと割って入って来るそうです・・・ヘラヤガラさんは普段から他の大きなお魚さんにくっついて泳いでいますがこれは大きなお魚さんに身を隠し餌となる小魚を狙っているからなのだそうです・・・大きなユウゼン玉はヘラヤガラさんにとってかっこうの隠れ家になるようですがヘラヤガラさんって何故か憎めない顔をしていますよね・・・それからユウゼンさんはチョウチョウウオ科としては控えめでシックで優雅なのですが好奇心旺盛な性格のユウゼンさんによく似た種としてはイースターアイランド・バタフライフィッシュさんという方がイースター島の固有種としています・・・イースターアイランド・バタフライフィッシュさんは胸鰭と尾鰭以外の鰭の縁が白く身体は黒く地味な色をしていますが好奇心は強くそんな所もユーゼンさんと一緒です。
  • チョウチョウウオさんはスズキ科のお魚さんで世界で100種類以上日本でも約50種類ほど見られますが仲間の多いチョウチョウウオさんは英語ではバタフライフィッシュさんとよばれています・・・バタフライと言っても水泳のバタフライではなく薄くて体高の高い身体を蝶のようにひらひらと揺らしながら鮮やかな色で優雅に泳ぐことが名前の由来となっています・・・もちろんチョウチョウウオさんが水泳のバタフライの様に激しく泳いでいたらちょっとおかしいですよね・・・そんなチョウチョウウオさん達ですが日本の海で見られるチョウチョウウオの仲間は本当に色鮮やかで美しい模様を持ったものが多いです・・・でもその中で全身真っ黒のユウゼンさんは他のチョウチョウウオさん達とは一線を画した風合いで日本固有種であり小笠原を代表するお魚さんでもあります。
  • 最初の頃は「おお!ユウゼンさんだ!ユウゼンさんがいた!」とパシャパシャ写真を撮るのですが小笠原のボニンブルーには何処かしこに出現するので何故かだんだん有難味を感じなくなってしまうユウゼンさんです・・・ユウゼンさんも好奇心が強いのでダイバーにどんどん近づいてくれますし有難味が薄れるなんてユウゼンさんには申し訳ないのですが本当に小笠原は贅沢なダイビングポイントですよね・・・でも今回のダイビングでは去年よりユウゼンさんの数が心なしか少なかったような気がします・・・気のせいでしょうか?・・・場所によって生息数が違っていたのか?それとも年によってばらつきがあるのか?たまたまなのか?よくわかりませんがいつもは「ユウゼンさん!もうそんなに近づいて来なくて大丈夫だから!」と思うくらい至る所で見かけたしまとわりついてきたのですが今回はたまにしか見かけませんでした・・・派手さはないものの渋い色合いの落ち着いた雰囲気で性格は真逆で積極的なユウゼンさん!・・・「もうそんなにまとわりつかないで!」とか「邪魔だからあっちに行って!」とか言いませんからこれからも小笠原の海でたくさん会えるように大切に見守りたいものです。
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  • 下の写真はアジアコショウダイさんがクリーニングステーションでホンソメワケベラさんにクリーニングをしてもらっている所に現れた若いユウゼンさんです・・・「早くきれいにしてよ!かゆいんだからあ!」とのんびり待っているアジアコショウダイさんの老いた表情と「ちょっと大きくなったから僕を綺麗に撮ってよ!」とやって来た若いユウゼンさんの表情の対比が何故か楽しい私です・・・若いユウゼンさんを見ているとエネルギーと希望そして若さの素晴らしさを感じさせてくれます・・・若いエネルギーは新たな冒険への扉を開いてくれるものですからその瞬間を大切に楽みながら日々年を重ね経験を積み重ね成長していって欲しいものです・・・そして年を重ね自己認識を深め繋がりを大切にすることで知識や洞察力や人生の喜びをもたらすかもしれません・・・明日より今日は絶対若いのですから若さをポジティブな視点でとらえ常に新たな目標を設定し年を重ねたいものです。
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  • 小笠原にも色鮮やかなチョウチョウウオさんの仲間がたくさん見られますがユウゼンさんはとても地味なのに何故か私の目につきます・・・よく見ると真っ黒な体は白い縁どりのウロコ模様になっており着物などに用いる日本伝統の染め物の「友禅」に似ているのですが友禅のことをよく知らない私がこのシックな模様が気になるのは私が日本人だからでしょうか?・・・小さなおちょぼ口と好奇心旺盛なクリクリっとした眼のユウゼンさんに見つめられるとたまらないです・・・下の写真はユウゼン柄がまだ不完全なおちびさんが背鰭をピンととがらせながら一生懸命泳いできた写真です・・・ちょっとピンボケになってしまいましたがこのおちびさんはちょっと眠そうな眼をしているように見えます!・・・もしかしたら最近何か心配事でもあったのでしょうか?
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  • ユウゼンさんは雑食性で成魚は潮通しの良い水深1~30mのサンゴ礁や岩礁域に住んでいてプランクトンや岩についている藻などを食べますが他のお魚さんの卵を食べることもあります・・・実際ロクセンスズメダイさんがサンゴや岩に産み付けた卵をユウゼンさんはツンツンとついばんで食べてしまうのです・・・そんなユウゼンさんがユウゼン玉になって襲ってきたらロクセンスズメダイさんは「もう集団でそんなことをするのは勘弁してくださいよ!」という感じで大災難ですね・・・ユウゼンさんは日本の中でも主に伊豆諸島と小笠原諸島が分布地になっており南大東島などでも見られますがそれ以外の地域では稀にしか見れません・・・ダイバーが潜って普通にユウゼンさんを見られるのは八丈島と小笠原といった感じでしょうか。
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  • 本当に小笠原では何処に行ってもユウゼンさんにお目にかかれるので段々ありがたみがなくなるなんて贅沢な話ですよね・・・警戒心が薄く気が強い面もあるユウゼンさんはダイバーに向かって泳いできますので私が写真を撮っていると「何してるの?何してるの?写真撮ってるんだったら私たちもきれいに撮って!」という感じでヒラヒラヒラヒラとまとわりついてきます・・・ちなみに京友禅は柔らかい色調を好み何色が基調になっているのか判別しにくいほどの多彩な色を使っていながら配色に神経が使われ上品で華やかで高度に様式化された文様を得意とし刺繍や金箔などを効果的に使った装飾を積極的に併用します・・・加賀友禅は多色を用いますが加賀五彩(臙脂、黄土、古代紫、草緑、藍)特に紅色や紫や緑などの深みがあって豪奢な色調が基調となり優雅で艶やかで有名な「虫喰い」などに代表される写実的な表現を得意とし他の技法との併用はほとんどありません・・・東京友禅は東京手描友禅や江戸友禅とも言われ特徴は江戸の街の町人文化を背景とした渋く落ち着いた色合いの中にも都会的センスの洒落感が漂う作風が特徴とされます。
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