スカシテンジクダイさんの見分け方は何処を見たらいい?

- 透き通ったブルーが鮮やかに光輝くその中に遠めなのでどちらかわかりませんが小さなお魚さん達の群れが舞い踊っています・・・6月ごろ潜るとよく見かけますが内湾のサンゴ礁域や岩礁域で暮していて砂地にある根の周りでゴチャッと大群を作っているのはおそらくスカシテンジクダイさんかキンメモドキさんだと思うのですがいかがでしょうか?・・・この群れはスズキ目テンジクダイ科スカシテンジクダイ属のスカシテンジクダイさん達だと思いますがスカシテンジクダイさんの体はとても小さく白く半透明で近づくと骨まで見えるスケルトンボディなのがスカシテンジクダイさんの大きな特徴です・・・スカシテンジクダイさんは身体をスケルトンにすることで何かメリットがあるのでしょうか?・・・何もかも隠すことのない開けっぴろげの性格は素晴らしいことだと思いますが恥ずかしくないのでしょうか?


- スカシテンジクダイさんは吻端と尾鰭の上・下葉の後端が黒いことと尾柄に黒色の点があることが特徴なのですが残念ながら不明瞭なことも多々あり群れ全体をよく見てスカシテンジクダイさんなのかキンメモドキさんなのか判断するほうがよいでしょう・・・それからスカシテンジクダイさんには透明な三角形の背鰭が2つあるのですが閉じていることが多くまたサイズも小さいので水中では見分けることは難しいです・・・スカシテンジクダイさんの雄には体側前半中央部に黄色い線がありますが雌には体側前半中央部に黄色い線はありません・・・一方スズキ目ハタンポ科キンメモドキ属のキンメモドキさんはスカシテンジクダイさんと一緒に群れをつくることもあり胸部から腹部が淡く光る発行生物なのです・・・発光メカニズムは餌であるウミホタルさんのもつ発光酵素を選択的に細胞内に取り込むことで発光しているという凄いやつなのです。


- キンメモドキさんは全く種類が違うキンメダイさんに似ている事が名前の由来になっていて体の割に大きな丸々とした眼をしています・・・キンメモドキさんは夜行性であるため昼間はサンゴ礁の近くに隠れておりますが吻の先端は黄色くなっていて尾柄部にスカシテンジクダイさんのような黒点がなく黄味を帯びた赤色ボディをしています・・・でも中にはスカシテンジクダイさんの様にスケルトンのボディのキンメモドキさんもいますので紛らわしいですよね・・・スケルトンの身体だとどうしてもスカシテンジクダイさんかなと間違ってしまいます・・・またスカシテンジクダイさんによく似たお魚さんにクロスジスカシテンジクダイさんという方がいますがはクロスジスカシテンジクダイさんは口のところに黒い線があるところで区別できます・・・またクロスジスカシテンジクダイさんは尾鰭の上下にも黒い線が入っていてこれも違いなのですがうっすらとした茶色の線というぐらいでしかありません。


- スカシテンジクダイさんはテンジクダイ科のお魚さんですがテンジクダイ科のお魚さんは日本だけで80種以上確認されていて世界には270種以上が生息しているそうです・・・テンジクダイ科にはこれだけたくさんの種類のお魚さん達がいますがその中にもスカシテンジクダイさんに似たようなお魚さんがたくさんいますので区別は簡単ではないですね・・・遠くから見ているとサンゴの周りで大きな塊が形を変えながらザザーザザーっと動いている様に見えて不思議なのですが近づいてみるとその塊はきらきら光る小さくてかわいいお魚さんがたくさん集まって集団行動しているとに気づくのです・・・大きな群れで同調しながら泳ぐスカシテンジクダイさんやよく似たキンメモドキさんはとても小さなお魚さんなのですがどちらも華麗な集団行動でその動きはなかなかのものです。

- このスカシテンジクダイさんとキンメモドキさんは集団の中に2種類が混在していることもあっていったいどちらの集団なのかわからなくなることもよくあります・・・でも潜っている時はスカシテンジクダイさんなのかキンメモドキさんなのかという細かい事は実はあまり気にしていません・・・撮影する時は「この塊り凄いな~!見事な集団行動だけど何匹ぐらいいるんだろう?この中にリーダーみたいな方はいるのだろうか?」という感じで撮っているので後でところでこの群れはどっちだったんだろうと見直すことがほとんどです・・・スカシテンジクダイさんとキンメモドキさんは体長2~5cmほどと同じくらいの大きさなのですがスカシテンジクダイさんとキンメモドキさんの違いをまとめてみるとどんなところなのでしょうか?


- スカシテンジクダイさんはスカシという名前の通り透明な体に骨まで見えるスケルトンボディが特徴で背鰭は2つで尾の付け根あたりには黒点が見られます・・・キンメモドキさんは基本オレンジ色に近い赤い体で吻の先端は黄色く背鰭は1つで尾の付け根あたりには黒点が見られません・・・スカシテンジクダイさんの背鰭は2つでキンメモドキさんの背鰭は1つなのでこれがはっきりとした違いなのですが海の中では背鰭の数を確認することは難しいかもしれません・・・それからキンメモドキさんは同じ種類でも透けているものと透けていないものがいますしまたスカシテンジクダイさんも個体によっては黒点が薄く見えにくいこともあります・・・スカシテンジクダイさんとキンメモドキさんは同じようなところにいるので仲良くなるためにお互い寄せていったのかもしれませんがややこしいのでどちらかはっきりしてください!!


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