艶やかな見た目とは違ってなかなか強かなレンテンヤッコさん!

- サンゴの隙間から出たり入ったりしているのはおそらくクロオビマツカサさんとウケグチイットウダイさんだと思うのですがそんなサンゴ礁の中に鮮やかな色をしてい目立っているスズキ目キンチャクダイ科アブラヤッコ属のレンテンヤッコさんがいました・・・遠くから見ると青紫色の身体に黄色い尾鰭と胸鰭をしており顔の辺りが若干オレンジ色に見える綺麗なレンテンヤッコさんです・・・レンテンヤッコさんの全長は最大20cmにもなり日本で見られるアブラヤッコ属のお魚さんの中では最も大きくなるそうですが私はそこまで大きくなっているレンテンヤッコさんは見たことがありません・・・そこまで生き延びて大きく成長したレンテンヤッコさんはきっとそこら中のハーレムの王様かもしれませんね。


- レンテンヤッコさんの体色は実はオレンジ色で紫がかった青色の斑点がたくさんあり尾鰭は黄色く斑点は尾に近いものほど大きくより紫色に近くなります・・・レンテンヤッコさんのオスは斑点の数がメスより多く全体的に青みが強いのですがメスはオスより斑点の数が少ないのでオレンジ色が濃くなっています・・・という事はこの写真のレンテンヤッコさんはオスで間違いないですよね?・・・またレンテンヤッコさんの幼魚の頃は背鰭後部に青色の眼状斑を持っていますがこの写真のレンテンヤッコさんは既に眼状斑は消失していますので立派な大人ですね・・・水深20~30mの岩礁域に生息するレンテンヤッコさん実は一夫多妻制で12cm程に成長すると20~40日かけてメスからオスへ性転換するそうです・・・近くにはノコギリダイさんの群れしか見えませんが何処かにメスの群れのハーレムがあるのでしょうか?


- レンテンヤッコさんは雑食性でサンゴさんのポリプや小型の甲殻類や藻類を食べますがその他に他のお魚さんの糞なども食べるそうです・・・レンテンヤッコさんってもしかしてちょっとゲテモノ好きなのでしょうか?・・・他のお魚さんの糞は未消化のものなどもあって栄養があるのかもしれませんが糞はちょっとねえ!・・・そんな事を想っているとめずらしくレンテンヤッコさんが私の方を向いてくれました・・・「何ですか?何を食べようと私の勝手でしょ!文句あるんですか?生き延びるためには栄養のある物は何でも食べないと!好き嫌いなど贅沢は言ってられません!」・・・そんな表情でレンテンヤッコさんが私を睨んでいます・・・レンテンヤッコさんのおっしゃる通りです・・・弱肉強食の厳しい世界では綺麗ごとだけでは生きていけませんからね・・・私の様に甘えたことを言ってはいけません・・・他人に迷惑をかけてはいけませんが必死で生き延びたものが勝ちですから。


- 動きが速くて直ぐに隠れてしまうのでなかなか近撮ができずぼけてしまっているレンテンヤッコさんばかりですがそのちょこまかちょこまかした姿が可愛くて頑張って撮影しています・・・レンテンヤッコさんの幼魚は背鰭後部に濃い目の青い眼状斑を持っていて自己主張が強いのですがもともと結構派手目のレンテンヤッコさんなのにその上眼状斑まで持つなんておちびさんは欲張りですよね・・・レンテンヤッコさんはやや深い岩礁域で普通に見られるキンチャクダイさんの仲間ですが伊豆諸島や小笠原で多く相模湾や豊後水道や遠くハワイ諸島クレ環礁などでも確認されています・・・レンテンヤッコさんは雌性先熟の性転換を行いハーレムをもつことが知られていますが当然生まれたときはすべて雌で雄になると背鰭や臀鰭の後に黒いラインが入り顔には青い斑が増えていきます。


- こちらを向いてびっくり顔の可愛いレンテンヤッコさんですが目を丸くして口をポカンと開いて「あ!見つかった!怖い!どうしよう?」という感じの表情をしています・・・「大丈夫です!何も危害を加えませんから!でも写真だけ撮らせてくださいね」・・・アブラヤッコ属に属するヤッコさんはほとんどが全長10cmに満たない小型種ですがアブラヤッコ属の中にどんな種類のお魚さんがいるかというとアブラヤッコさんはもちろんですがコガネヤッコさんやアカハラヤッコさん等がいてどのお魚さんも特徴的な綺麗な色をしています・・・キンチャクダイ科は8属91種で構成されアブラヤッコ属・キンチャクダイ属・サザナミヤッコ属・シテンヤッコ属・シマヤッコ属・タテジマヤッコ属・ニシキヤッコ属・Holacanthus属があります・・・こんなにたくさんの仲間がいて種類も多くしかもよく似ているお魚さんが多いので「この子はいったいだあれ?」ということがよくあっていつも区別がつかず困っています。


- キンチャクダイ科のお魚さんは鮮やかで美しい体の色をもつ種類が多く一般には「ヤッコの仲間」として親しまれていますがキンチャクダイ科のお魚さんはほとんどが水深20mより浅い海の岩礁やサンゴ礁の辺りで暮らしています・・・中には稀に深い所にまで生活領域を広げている種類のキンチャクダイ科のお魚さんもいますが他人とは違う場所で孤独を楽しんでいる孤高の存在ですね・・・でもいつも右に倣えだと何かあった時に仲間が全滅しかねないですからこれも生き抜いていくための知恵なのかもしれませんから決して悪いことではないと思います・・・キンチャクダイ科のお魚さんの体の色は成長段階によって著しく変化し稚魚と成魚ではまったく異なる色彩・斑紋を呈することがしばしばありそんな時は本当にあなた達は親子なのと疑いたくなったり親子だと知らされてびっくりすることが多々あります・・・また性別による体の色の差が大きい種類が多いのもキンチャクダイ科のお魚さん達です・・・そんなことはないと思いますが自分達が親子であることが分からないキンチャクダイさんの親子もいたりして?

- キンチャクダイ科の多くは雌性先熟型の雌雄同体ですべての個体が当初はメスとして成長しある程度大きくなるとオスに性転換しますが1匹あるいは複数の大型のオスによってハーレムが形成されます・・・でも繁殖行動については詳細が明らかになっていない種類が多いそうです・・・キンチャクダイ科は著しく平べったい体型をもち一見してチョウチョウウオ科の仲間によく似ていますがキンチャクダイ科には前鰓蓋骨にチョウチョウウオ類にはない強いトゲがありまたオスにはこのトゲが2対あります・・・それからチョウチョウウオさんの仲間に見られる腹鰭の付け根のトゲや浮袋の突起をキンチャクダイ科はいずれも持っていません・・・キンチャクダイ科のお魚さんは連続した一つの背鰭をもち多くの種類では背鰭・臀鰭の中央から後方にかけての軟条が大きく発達していて後方に細長く突き出ることもあります。


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