ハ行 (ヒ-1)総集編 diving-photo‐tsubuankun

Dive-photo まとめ アイウエオ
ビシャモンエビー柏島

個性豊かな色彩のヒオドシベラさんのおちびさん! 小笠原

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  • 「あれ?ちょっと変わった色彩のお魚さんが居る!」と思ったので撮影してみました・・・このお魚さんはおそらくスズキ目ベラ科タキベラ属ヒオドシベラさんのおちびさんではないでしょうか?・・・ヒオドシベラさんの成魚はサンゴ礁域や岩礁域で水深は20m以深に生息するベラさんで体の前方は赤褐色になっています・・・それから後方は白地に不規則な黒色斑が入っていて前半部と後半部の境は斜めになっています・・・しかしヒオドシベラさんのおちびさんですはドロップオフのヤギ類の周辺で見られ頭部から背鰭前端と腹鰭を結ぶ辺りまでが黄色からオレンジ色になっています・・・確かにこのベラさんの体前半は黄色くなっています・・・またおちびさんの吻部は白く身体の後半は白地に茶色の不規則な斑紋が散在し境界線は垂直になっています・・・このベラさんの吻部は白く見えませんが身体の後半は白地に茶色の不規則な斑紋が散在し境界線は垂直になっています・・・またヒオドシベラさんの成魚もおちびさんも共に尾鰭上下部に暗色縦帯がありおちびさんの尾鰭は非常に長くなっています・・・このおちびさんはヒオドシベラさんの中学生ぐらいでしょうか?

ピグミーシーホースさんのおちびさんって? 小笠原

  • 光が当たっていませんが指の大きさからもお分かりになる通りこんなに小さいのにトゲウオ目ヨウジウオ科タツノオトシゴ属のタツノオトシゴさんなのです・・・わかりますかね?・・・日本の海で見られるタツノオトシゴさんの中で人気のある一人に今回のトゲウオ目ヨウジウオ科タツノオトシゴ属のピグミーシーホースさんがいます・・・ピグミーシーホースさんの体長は2cm程度しかなく日本では小笠原諸島や沖縄でよく見られます・・・ピグミーシーホースさんは深場に自生する特定のヤギに擬態して生活していますが赤や黄色などホストとなるヤギにそっくりな色と質感でパッと見るだけでは姿が分かりません・・・今回のピグミーシーホースさんもガイドさんに教えてもらえなければわからなかったですね・・・実際ガイドさんにここだよって教えられても「えー!何処何処何処?」という感じでしたが。
  • 日本の海で見られるタツノオトシゴさんの中で人気のある二人目はトゲウオ目ヨウジウオ科タツノオトシゴ属のハナタツさんまたはエンシュウタツさんと呼ばれている方です・・・ハナタツさんの体長は約8cmでヤギや海綿・海藻類などにしっかりと尻尾を巻き付けてヒューっと流されてしまわない様に生活しています・・・ハナタツさんの体色は黄色・橙色・赤色・白色などがおり模様が入ったり入らなかったり皮弁が長かったり無かったりととてもバリエーション豊かなタツノオトシゴさんです・・・ハナタツさんは必ずしも周りの環境と似た体をしているわけでは無くペアで寄り添って仲良く見られることが多いです・・・そしてもう一人はトゲウオ目ヨウジウオ科タツノオトシゴ属のイバラタツさんです・・・イバラタツさんの体長は10cm程度で黄色から茶褐色の体色が多く名前の通りトゲトゲした身体が特徴なので見分けが付きづらいタツノオトシゴさんの中で見た目から区別が容易な種類です・・・わかり易い特徴だと助かりますね。
  • タツノオトシゴさんは他のお魚さんと違って上下に伸びた体に頭だけが前を向いているこの姿が竜や馬のように見えるので竜の落とし子さんやシーホースさんと呼ばれるようになったと言われています・・・確かに名前から姿が想像できますよね・・・またタツノオトシゴさんの仲間はピグミーシーホースさんの様に2cmほどの種類から35cmほどの種類まで10数種類確認されています・・・大きさは違えどそれぞれ鱗が変化した硬い甲板に覆われ吻先はストロー状に伸び尻尾を海藻やサンゴに巻き付いて体を固定する特徴は共通しています・・・タツノオトシゴさんは泳ぐのがあまり得意ではなく移動するときはユラユラと海流に身を任せるかのように移動することが多いのですが餌となる生物が近づくと意外や意外タツノオトシゴさんは素早い動きでストロー状に伸びた口で吸い取るようにして捕食します。
  • それからタツノオトシゴさんは子育てするお魚さんとして有名ですがタツノオトシゴさんのオスのお腹にはカンガルーのお腹の袋のように育児嚢と呼ばれる袋があります・・・タツノオトシゴさんのメスはオスの育児嚢に卵を産みその中で受精させます・・・種類にもよりますがオスは育児嚢の中で卵を孵化させ稚魚を産出するのに半月~1か月半ほどかかります・・・なかなか大変だと思いますが出てきた稚魚はわずか数mmほどでそのちいさな稚魚は親と同じように海藻などに尻尾を巻き付けて生活するのです・・・想像すると微笑んでしまいますがピグミーシーホースさんは大人でもこんな小さいのにオスの育児嚢から生まれてくるおちびさんはどんだけ小さいのでしょうか?・・・それでも親と同じ姿をしていて尻尾を海藻やサンゴに巻き付いて体を固定するはずですから大丈夫なのでしょうか?・・・それだけ小さいとこんなに細そうなヤギさんもおちびさんにとっては太すぎて巻き付くことができるのでしょうか?・・・ちょっと不安です。

小さな妖精ピグミーシーホースさん流されないで! 与那国

  • ヨウジウオ目ヨウジウオ科タツノオトシゴ属のピグミーシーホースさんは世界中で9種類が確認されていますが日本では4種類確認されているそうです・・・小さくてかわいくて目がクリクリしていて正に愛くるしい「海の天使」ですね・・・ちょっとピンボケしていますが写真のピグミーシーホースさんも尻尾をクルクルッと巻き付けて踏ん張りながらこちらの様子を伺っています・・・ピグミーシーホースさんは黄色や赤色のウミウチワさんというソフトコーラルに隠れ住んでいますが体の色をウミウチワさんの色に上手に合わせています・・・それだけでなくピグミーシーホースさんは体の模様やコブまでウミウチワさんのポリプそっくりに擬態しています・・・拡大すればわかりますが実物大では何処が身体でどこがウミウチワさんなのか正直わかりづらいほどうまく擬態しています・・・一般的なお魚さんは体が前後に伸びますがタツノオトシゴさんは上下に伸び頭だけが前を向いていてこの姿が竜や馬のように見えるので竜の落とし子やシーホースと呼ばれるようになったと言われています。
  • どの種のタツノオトシゴさんもウロコが変化した硬い甲板に覆われ吻先はストロー状に伸び尻尾を海藻やサンゴに巻き付いて体を固定する特徴が共通しています・・・泳ぐのはあまり得意ではなく移動するときはユラユラと海流に身を任せるかのように移動することが多いです・・・小さな甲殻類などを食べ餌となる生物が近づくと素早い動きで吸い取るようにして捕食します・・・この写真のピグミーシーホースさんも親指のツメほど小さい上に色といい形といいぱっと見ではどこにピグミーシーホースさんがいるのか全くわかりませんでした・・・見つけたと思ってファインダーを覗いたらどこにいるかわからなくなってしまい再度肉眼で探さなければならないという情けないことの繰り返しでした・・・言い訳ですがこのピグミーシーホースさんは結構深いところにいるために撮影する時間も限られていてちょっと焦ってしまいました・・・ピントがなかなか合わずに写真として見えずらく申し訳ございません・・・なんとかピグミーシーホースさんってわかってもらえますかね?・・・こんなにちっちゃいのにいっちょ前にタツノオトシゴさんの形をしていますよ。

神秘のピグミー!可愛いけど小さ過ぎて老眼にはきついです! 小笠原

  • 1年ぶりにまた24時間小笠原丸に揺られて小笠原の父島に行って2クールのダイビングをしてきました・・・相変わらずボニンブルーの海は美しく魚影も濃くて素晴らしい海でしたがなるべく日焼けしない様にボートの屋根の下で過ごしていたのですが努力むなしく真っ黒になってしまいました・・・6月の海は比較的水温も暖かくたまに冷たい水塊などもあって寒がりの私は震える事もありましたが5mmのワンピースで十分耐えうる水温でした・・・同じボートに居合わせたダイビングショップの方達がみんな帽子の様なものを被っていたので訪ねてみると体温は頭が一番奪われるのでダイビング用の帽子を被っていると意外と温かいそうです・・・スキンでできた目出し帽の様なかぶり物だと声が聞き取りにくいし被るのも大変なのでその帽子の様なものは重宝しているとのこと・・・いろいろ便利なものが発売されているのだなと感心した次第ですが次回潜る時様に買ってみようかな?
  • 今回のポイントはヨウジウオ目ヨウジウオ科タツノオトシゴ属ピグミーシーホースさんがいるかもしれないという事で是非見てみたいとリクエストしたのですがガイドさんが見つけてくれました・・・よくこんな小さなピグミーシーホースさんを見つけれるものだなと感心したのですが上下の写真のピグミーシーホースさんは本当に小さくて5mmぐらいしかありませんでした・・・ガイドさんがここだよって指さしてくれたのですが確かにそれらしきものがいるのはわかったのですが小さすぎてピントを合わせることができずカメラはおおよそで撮ってみました・・・真ん中にいる枝サンゴに擬態して尻尾をぐるぐると巻き付けて流されない様にしているピグミーシーホースさんがわかりますか?・・・ピグミーシーホースさんにピントはあっていませんが形だけはわかりますよね!
  • 下の写真のピグミーシーホースさん達はもう少し大きくて1cmくらいなのか肉眼でも十分そこに居るというのがわかる大きさでした・・・お互い反対を向いていますが危険な生物が近づいて来ていないか役割を持って監視しているのでしょうか?・・・こんな可愛いピグミーシーホースさんも他のタツノオトシゴさんと一緒で鱗が変化した硬い甲板に覆われ吻先はストロー状に伸び尻尾を海藻やサンゴに巻き付いて体を固定するのが特徴です・・・タツノオトシゴさんは泳ぐのがあまり得意ではなく移動するときはユラユラと海流に身を任せながら移動していきますがそれにしてもこんなに小さな口で何を食べて生きているのでしょうか?・・・実は口が小さく見えるので小さなものしか食べられないように思えますが口の大きさギリギリの大きさの小さな甲殻類などを無理して食べることも多く餌となる生物が近づくと素早い動きで吸い取るようにして捕食するのだそうです。
  • タツノオトシゴ属のオスの腹部には育児嚢という袋がありますがここでメスが産んだ卵を稚魚になるまでオスが保護をします・・・繁殖期は春から秋にかけてでメスは輸卵管をオスの育児嚢に差しこみ育児嚢の中に産卵し育児嚢内で受精するそうです・・・種類や環境などにもよりますが卵が孵化するには普通2~3週間ほどで孵化後もしばらくは育児嚢内で過ごします・・・またタツノオトシゴ属の体表は凹凸がある甲板ですが育児嚢の表面は滑らかな皮膚に覆われ外見からもオスとメスを判別する手がかりとなります・・・写真の2匹は右側のピグミーシーホースさんのお腹がポッコリしていて左側のピグミーシーホースさんはすっきりしていますが2匹ともお腹が凸凹していますから写真の2匹は両方オスなのでしょうか?・・・この右側のピグミーシーホースさんは妊娠しているような外見ですし左側のピグミーシーホースさんは産卵後ですっきりしているように見えるのですが如何でしょうか?
  • 時期が来るとピグミーシーホースさんのオスは尾で海藻などに体を固定し体を震わせながら稚魚を産出するそうですが親でもこんなに小さいのにピグミーシーホースさんのお子ちゃまってどんだけ小さいんでしょうか?・・・でもピグミーシーホースさんの稚魚も親と同じ形をしているはずですから流されない様に小さめの枝に一生懸命尾を巻き付けているのでしょうか?・・・写真を見た感じではピグミーシーホースさんのお子ちゃまが尾を巻き付けれそうな小さめの枝は無いように思えますが・・・それでもピグミーシーホースさん達は過去から長い歴史を刻んできていますからお子ちゃま達もどこかで必死にしがみ付いているのでしょう!・・・もしかしたらこの写真のサンゴの何処かで必死でしがみ付いているピグミーシーホースさんのお子ちゃまがいたのかもしれませんね!

ビシャモンエビさんのトゲトゲって恐竜みたい!(改)柏島

  • タラバエビ科に属するビシャモンエビさんは潮通りの良いサンゴ礁域に住むムチカラマツさんなどのカラマツ類の上に生息するエビさんですが不思議な形をしたエビさんです・・・なんでこんなにゴツゴツしているのでしょうか?まるで怪獣を連想させるフォルムだと思いませんか?・・・新ゴジラの子供誕生?・・・タラバエビ科のエビさん達は世界中に多くの種類が知られていますが「タラバエビ」の和名はタラさんの漁場で同所的に漁獲されることに由来しています・・・その名の通り寒帯の深海に多いのですが小型の種類のビシャモンエビさんやクラゲエビさんなどは熱帯の浅い海で暮らしています。
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  • ビシャモンエビさんの体の色は緑褐色で明黄色のきれいな帯状斑紋があるほか眼・胸・お尻と頭の突起も明黄色になっています・・・この突起がカラマツ類のポリプの様に見えるので発見するのが難しくビシャモンエビさんは本当に上手に擬態していると思います・・・またビシャモンエビさんは四天王の一つに数えられる勇壮な毘沙門天という名前が付いてるので度胸があるのかと思ったのですが意外と臆病ですぐにカラマツさんの裏側にかくれてしまう名前負けしたエビさんです。
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  • ビシャモンエビさんの体長は1~3cmほどしかありませんが他のエビ類でも当てはまりますがメスの方がかなり大きいエビさんになります・・・サンゴ礁や岩礁の礁原や礁斜面に生息するムチカラマツ類を住処とするエビさんにはムチカラマツエビさんという種類もいます・・・ちなみにムチカラマツエビさんもムチカラマツさんに擬態して上手に隠れ住んでおります・・・ムチカラマツエビさんは1cm程度の大きさで体系はずんぐりむっくりで突起が一切ありません・・・体の色は宿主の色に合わせて固体変異がありますが体は透明で黄色または白色の斑点からなる横帯が複数あります・・・しかしそれにしてもこのビシャモンエビさんのどこが目でどこが口なのでしょうか?・・・不思議なフォルムをしていますよね。
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慎重派?いや臆病なだけ?ヒトスジギンポさんはどっち?

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  • 下の写真のスズキ目イソギンポ科ニラミギンポ属のヒトスジギンポさんは綺麗なサンゴさんの上で辺りの様子をソーっと伺っていますがサンゴさんの一番高いところで堂々とではなくサンゴさんの陰にちょっと隠れながらあたりを遠慮がちに伺っています!・・・何か怖い生き物でも近くにいるのでしょうか?それともダイバー達に怯えているのでしょうか?・・・普段だったらサンゴさんの一番上で胸鰭を立てて堂々と辺りを伺っているのですが今回はちょっと怯えていてもの凄く警戒している様です・・・でも周りではニセネッタイスズメダイさんのおちびさんやキンセンイシモチさんのおちびさん達が何しているんだろうという顔でのんびりと見ていますね!・・・ヒトスジギンポさんちょっと心配し過ぎでは無いでしょうか?・・・おちびさん達に笑われてしまいますよ!
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  • そんなヒトスジギンポさんをアップで撮ってみましたがまだまだ子供のように見えます・・・もしかして初めて一人で大冒険に出てきたのかもしれませんが恐る恐ると周りに危険な者はいないかと慎重に伺っています・・ヒトスジギンポさんのおちびさん!これから生き延びていくためには臆病なことは決して悪いことではありません!・・・でも冒険と無謀は違いますからそこのところを意識しながら果敢にチャレンジしてください!・・・話は変わりますがヒトスジギンポさんが乗っているこのサンゴさんですが砂場の中で単独でポツンと白く綺麗に存在していました・・・もしかしたら白化現象を起こして白くなっているのでしょうか?それとも厳しい環境の中で孤独に耐えながら頑張って生き抜こうとしているのか?・・・よくわかりませんがきっとサンゴさんは生きている!そう信じたい!
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  • 下の写真のヒトスジギンポさんはもう大人だと思いますがいつも岩の上で胸鰭で踏ん張ってすっくと立ちあがっています・・・アンテナをピンと立てて遠くを伺っていて危険を感じるとあっと言う間に岩穴の中に隠れてしまいますがヒトスジギンポさんは何を想っているのでしょうか?・・・もしかしてこのヒトスジギンポさん待ち合わせをしている恋人を「まだ来ないかなあ?」って待ちわびているのでしょうか?・・・それとも「お腹がすいたなあ!何処かに美味しそうな獲物がいないかなあ」とでも思っているのでしょうか?・・・それはヒトスジギンポさんにしかわかりませんが表情からいろいろあーだこーだと想像するのは楽しいものです・・・本当はこのヒトスジギンポさんはただ単にボーっとしているだけで何も考えていないかもしれませんがそれはそれで幸せですね。
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  • ヒトスジギンポさんは身体の下側が白色で体の中心部に黒色の縦帯がありそれよりも背側は茶色になっていて遠くから見るとツートンカラーに見えますが黄色い筋なども入っていてなかなかお洒落なヒトスジギンポさんです・・・顔は能面の様に平べったく何ともクールな表情をしていますが黒色の帯が入ったクリクリっとした眼に愛嬌があり興奮すると頭が黒色になるそうです・・・角のような触角がピコっと2本あり古いかもしれませんが初代仮面ライダーにちょっと似ていると思いませんか?・・・ちなみに撮影している時は気が付きませんでしたが後ろに見えるミミズのような紐状のものは何でしょうか?・・・角度的にちょうどヒトスジギンポさんがエサに喰らいついているようにも見えますが生き物でしょうか?!・・・それにしてもこのヒトスジギンポさんは度胸があるのか人懐っこいのかわかりませんがダイバーが周りにいるのに何かに興味を示しています・・・何かをじっと見つめていますが視線の先に何があるのでしょうか?気になりますね!

怖がらないで出てきてよヒトヅラハリセンボンさん! 小笠原

  • 岩場の隙間から決して恨めしそうにはしていないと思うのですがこちらを恨めしそうに見ているように見えるのはフグ目ハリセンボン科ハリセンボン属のヒトヅラハリセンボンさんです・・・ハリセンボン科のお魚さんは全世界に広く分布し6属20種類ほどが知られていて全長15cmほどのものから70cmを超えるものまでいますが日本近海には7種類確認されています・・・ハリセンボン科のお魚さんは腹鰭が無いこと顎の歯が癒合していること皮膚が厚いこと敵に襲われると水や空気を吸い込んで体を大きく膨らませること肉食性であることなどフグ科と共通した特徴を多く持っています・・・でもフグ科の歯は上下2つずつ合計4つになっているのに対しハリセンボン科の歯は上下1つずつ合計2つである事が違いになっています・・・またハリセンボンさんはフグさんの仲間ですがフグさんは滑らかな皮膚を持つのに対し体表に鱗が変化したたくさんの鋭い棘があることでこの棘は普段は寝ていますが体を膨らませた際には直立し敵から身を守ると同時に自分の体を大きく見せるのに役立つのです・・・ただしフグ目ハリセンボン科イシガキフグ属のイシガキフグさんなどは棘が短く膨らんでも棘が立たなくなっています。
  • ハリセンボンさんには毒は無いとされていますが検査数がいまだ十分ではないため卵巣などの部位の毒性については断定できないとされていますので気を付けましょう・・・ハリセンボンさんは浅い海の岩礁や砂底に生息し他のフグさんと同様に丸みを帯びた体型で胸鰭・尻鰭・背鰭をパタパタと羽ばたかせながらゆっくりと泳ぐ可愛いお魚さんなのです・・・ところでヒトヅラハリセンボンさんとハリセンボンさんは同じように丸みをおびた楕円形の体をしていますがよく見るとそれぞれ異なる特徴をもっています・・・ヒトヅラハリセンボンさんはハリセンボン科の中でも大型になる種でヒトヅラハリセンボンさんとハリセンボンさんの違いは斑点模様です・・・ヒトヅラハリセンボンさんの模様はハリセンボンさんに比べると圧倒的に黒の範囲が広いことと斑点の周りにくっきりとした白い縁どりがあることです・・・この写真のヒトヅラハリセンボンさんは「もうゆっくり休んでいたのにこっちに来ないでよ!あんまり怖がらせると膨らんじゃうぞ!」って口を大きく開いて海水を飲み込もうとしている様です。

とっても痛そうなヒトヅラハリセンボンさんとその仲間達の違いは?

  • フグ目ハリセンボン科ハリセンボン属のヒトヅラハリセンボンさんはハリセンボン科の中でも大型の種類で成長すると全長50cmにも達する大きなフグさんですのでダイビング中に見つけるとなかなかの存在感を感じますよ!・・・ヒトヅラハリセンボンさんは可動性の鋭い棘が全身を覆っていて本人が危ないと思ったら胃に大量の水を飲み込んで体をふくらませパンパンのイガグリ状態になります・・・下の写真のヒトヅラハリセンボンさんはまだ岩陰に隠れて安心しているので膨らんでいませんがこんな所で膨らんでしまうと岩に挟まって身動きが取れなくなってしまいますね・・・でもヒトヅラハリセンボンさんにとってはそれは良い事なのかもしれませんね・・・イガグリ状態になるのはハリセンボンさんも同じですが体表の棘はハリセンボンさんより短かめでちょっとかわいい感じがしますが危ないことには変わりありません。
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  • ヒトヅラハリセンボンさんには腹鰭はなく体の色は背中側が淡褐色でお腹側は白っぽく写真では身体の尻尾側の方に見られますが体側に暗色の小さな斑点が散在しています・・・ヒトヅラハリセンボンさんには大きめの黒い斑模様もありますがその周囲が白く縁どられていることでハリセンボンさんと見分けることができます・・・またヒトヅラハリセンボンさんの各鰭には黒色の斑などは見られませんがエラ孔の前にも黒い斑が見られます・・ヒトヅラハリセンボンさんは無毒とされているので時には食用として利用されますがハリセンボンさんと同様シガテラ中毒の報告もあるので食用に利用する場合は注意が必要です・・・確かに身体が大きいので食べる所もたくさんあっていいのかもしれませんが調理する人は棘が気になって大変なのではないでしょうか?
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  • 体は長い卵型で眼は大きく吻は短くて口は小さいヒトヅラハリセンボンさんは温帯から熱帯域にかけてのサンゴ礁や岩礁域の砂底や礫底など多くは水深30m程のところで単独で暮らしています・・・日中は写真のヒトヅラハリセンボンさんの様に岩陰などに潜んでいることが多いようですが夜になると活動を始め貝類や甲殻類やウニなどの硬い殻も丈夫な歯で噛み砕いて食べてしまいます・・・フグ科の歯は上下2つずつ合計4つになっていますがハリセンボン科の歯は癒合していて上下の顎にひとつずつ合計2つになっています・・・それからヒトヅラハリセンボンさんと同じハリセンボン属にはハリセンボンさんやネズミフグさんがいますが体の色は褐色系で斑模様などには変異があるハリセンボンさんは全長40cmほどで体に小さな黒い斑点がたくさんあり鰭には斑点がないことでネズミフグさんと区別できます・・・ネズミフグさんは全長70cmほどの大型種で体にも鰭にも小さな黒い斑点がたくさんありかなり細身になります。
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  • ヒトヅラハリセンボンさんはあまり泳ぎが得意でないと言うか他のお魚さんのように素早い動きはできないのですが貝類やウニさんなど動きが遅いものであれば捕まえて食べる事ができますね!・・・今も何かを見つけたようで愁いをうかべた大きな目でツンツクしながら食べようとしています・・・ちなみにヒトヅラハリセンボンさんの名前の由来は体の斑点を上から見ると人面に見える事から名付けられたそうですがこの写真ではわかりずらいですね・・・ヒトヅラハリセンボンさんの鰓蓋にある斑紋が人の目で背鰭付け根の斑紋が口で背中にある斑紋が鼻ということらしいです上から見ても人の顔というよりは子供の落書き程度ですかね?・・・なんとなく人の顔のように見えますがヒトヅラハリセンボンさんの顔が人面に似ているというわけではないようです・・・あまり絵の上手な人が書いた人面には見えませんが思わず微笑んでしまうのはこの人面がもしかしたら芸術なのかもしれませんね?・・・今度またヒトヅラハリセンボンさんに出会ったらもう一度上からよくよく鑑賞してみたいと思います。
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  • ヒトヅラハリセンボンさんの身体には鱗が変化した鋭い棘がたくさんあり通常時は棘をたたんでいますが身の危険を感じると体を膨らませ敵を驚かせたり敵に飲み込まれないようにイガグリ状態になります・・このヒトヅラハリセンボンさんも私に対して身の危険を感じたのかだんだん膨らみ始めました・・・それにしても円らな大きな瞳のヒトヅラハリセンボンさんですがやっぱりちょっと怒っている様で凄い棘棘になってきました・・・こんな棘で刺されたらたまったものではないですが怒りは動物の防衛反応のひとつで自分を守るためのものです・・・話は変わりますが怒りにはデメリットとメリットがあり一番のデメリットは関係値が悪くなることです・・・そして怒りのメリットはより高みを目指すモチベーションにもなることです・・・怒りを上手にコントロールすることで冷静になれ集中することもできますがコントロールできない事や重要でない事もあるのでそんな時は放っておきましょう・・・正に無敵のヒトヅラハリセンボンさん!何もしませんから安心してくださいね。
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