絡み合う腕の奥で出会った小さなテヅルモヅルエビさん! 柏島

- ガイドさんが指さしてくれているのは小さすぎてよくわかりませんがおそらく体長1cm程度のテナガエビ科Lipkemenes属のテヅルモヅルエビさんではないでしょうか?・・・テヅルモヅルエビさんはテヅルモヅル類に共生して暮らす極めてレアでずんぐりとした体形の小型エビさんで宿主そっくりの体色で擬態しテヅルモヅルの複雑な腕の中に隠れて生活しています・・・テヅルモヅルエビさんは宿主のテヅルモヅルにそっくりな体色で赤み・茶色・白っぽいなど変異が多く細かい斑紋でカモフラージュしています・・・テヅルモヅルエビさんは白い横帯が特徴的で頭胸甲に2本腹節に3〜4本の白帯ありますがとても見つけにくいエビさんでテヅルモヅルの複雑な枝分かれの中に隠れ動くとすぐ見失うほどです。


- テヅルモヅルエビさんはクモヒトデの仲間であるテヅルモヅルの中に隠れて暮らしていますがテヅルモヅルは複雑な構造を持つ深海性生物です・・・ちなみに宿主のテヅルモヅルとはクモヒトデ綱の深海性生物で腕が数十回枝分かれする不思議な形態をしており1,000m付近までの海底に生息していて触手を大きく広げてデトリタスを食べて生きています・・・テヅルモヅルは深海ゆえ採集が難しく生態研究がほとんど進んでいないとされていて日本では106年ぶりに新種が発見されるほど未記載種が多いグループです・・・テヅルモヅルの腕は5本ですがそこから数十回も分岐し細かい触手状になるためその樹状に広がる姿はギリシャ神話のメデューサの頭に例えられ学名にも反映されています・・・確かにこのテヅルモヅルを見ているとギリシャ神話のメデューサの恐ろしい頭を想像するのもわかりますね。


- テヅルモヅルを取り上げると腕が絡み合い底引き網に入ると腕がちぎれてしまうため漁師には嫌われる存在だそうですが細かい触手が互いに絡み合って塊になることが和名のテヅルモヅル(手蔓藻蔓)の由来です・・・テヅルモヅルの大きさは種によって大きく異なり盤径5cm腕を伸ばすと30cmほどの種である新種のトゲツルボソテヅルモヅルや盤径10cmに達する大型種であるオキノテヅルモヅルなどがいます・・・テヅルモヅル自体がゴニョゴニョと動きますし引っ張り出すと腕がうねりテヅルモヅルエビさんをファインダーに捉える前に見失ったりとガイドがコツを持っていないと見つけるのは至難の業です・・・テヅルモヅルが腕を広げて餌をとる夜はテヅルモヅルエビさんを見つけやすくなるそうですが夜中に見るテヅルモヅルは不気味かもしれませんね?

不思議な生き物に潜むテヅルモヅルエビさんって名前が言いにくい!

- クルクルっとした枝がたくさん生えている木の様なものにつかまっているのは十脚目テナガエビ科テヅルモヅルエビ属のテヅルモヅルエビさんではないでしょうか?・・・このテヅルモヅルエビさんは不思議な生き物であるツルクモヒトデ目テヅルモヅル科の棘皮動物であるテヅルモヅルさんの中に住む小さなエビさんです・・・舌がうまく回らない名前を付けられていますがテヅルモヅルエビさんのメスは大きなもので1cmくらいオスは5mmくらいと小さくてズングリムックリの体形をした可愛いエビさんです・・・テヅルモヅルエビさんの体の色は宿主のテヅルモヅルさんに合わせた色をしていますが写真の様に赤茶や緑がかった色合いが多いようで体表面には白色の細点が散在し頭胸甲の前縁と中央に各1本と腹節に3本~4本の白色の横帯が入っています。

- 上の写真の真ん中にドンと居すわっているテヅルモヅルエビさんですがお腹が大きく膨らんでいるように見えます・・・もしかしたら大切な卵を抱えているのでしょうか?・・・それともテヅルモヅルエビさんには失礼なのですがただ単に食べ過ぎて太っているだけでしょうか?・・・食べ過ぎて太っているってそんなことはないですよね・・・きっと次の世代のためにテヅルモヅルエビさんのお母さんは頑張っているのでしょう!・・・それにしてもこれだけ大きく膨らんでいるという事は産卵時期が近く卵を産む場所でも探しているのでしょうか?・・・テヅルモヅルエビさんの顔の部分が大きく目を見開いて「ここがいいかなあ?あっちの方がいいかなあ?」なんて喋っているように見えますね・・・テヅルモヅルエビさんぜひ最適な場所を選んで無事に産卵してください・・・よく見ると奥に小さな子供なのかオスなのかよくわかりませんがもう一匹テヅルモヅルエビさんがいるようです・・・もしかしたらオスが遠くからメスの事を見守っていたのでしょうか?

- ところでテヅルモヅルさんって植物じゃなくて動物なんですが卵を産み付けて大丈夫なのでしょうか?・・・ちなみにテヅルモヅルさんはツルクモヒトデ目テヅルモヅル科のウニさんやヒトデさんと同じ棘皮動物なのです・・・テヅルモヅルさんは細長く何回も分岐した腕がまるで神経細胞のようにも植物の枝のようにも見えます・・・と言うかこの姿は植物にしか見えないと思うのですがそんなテヅルモヅルさんは無数の触手を絡ませるように動かしながら海中を滑らかに移動するそうです・・・テヅルモヅルさんは漢字で手蔓藻蔓と書きますが見た目をそのまま名前にした感じの深海性の生物で蔓がもつれるように動く様子を表しているとも言われています・・・こんな不思議で幻想的なテヅルモヅルさんを好んで住んでいるテヅルモヅルエビさんはちょっと変わり物なのでしょうか?

- テヅルモヅル科の種類は全部テヅルモヅルさんで現在は約90種が所属しているそうですがその生態はほとんど知られておりません・・・かなり古くから漁師の間で底引き網に掛かると複雑な腕先が蔓のように網に絡まって取れず力ずくで取るとボロボロと腕先が折れてしまって網に残るという厄介な嫌われ者だったようです・・・テヅルモヅルさんの生息域はその種類によって違うようですが比較的浅い水域に棲んでいる種類もいて日中は岩の隙間にはまっていることが多く隙間の奥の方に隠れています・・・テヅルモヅルさんは夜行性で夜間は餌を捕食するため体中の触手を広げて伸ばしているそうです・・・ライトを当てるとテヅルモヅルさんがじたばたじたばたしますが何とも言えない生物ですね・・・話は変わりますがテヅルモヅルエビさんって見た感じちょっとセミの幼虫のような体形をしていてなんとも不思議なフォルムだと思いませんか?・・・そんなテヅルモヅルエビさんにピントが合ってなくて申し訳ないのですがズングリムックリとした体形に目がクリクリっとしていてなんとも可愛くて愛嬌のあるエビさんです。


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