綺麗なものには毒!正にハナミノカサゴさんのこと? 小笠原
- 綺麗なウミウシさんでもいないかなあと辺りを見回していてふと横を見ると岩陰に艶やかな色で優雅に泳いでいるスズキ目フサカサゴ科ミノカサゴ属のハナミノカサゴさんがいました・・・ハナミノカサゴさんは赤色とえび茶色と白色の縦縞模様がはっきりとあり目上と口下には肉厚の髭の様な触手があります・・・またハナミノカサゴさんは扇子のように大きな胸鰭と長い背棘を持っていて背鰭・尻鰭の先端の棘の部分に毒がありこの毒を注入して敵や餌を襲うこともあるそうです・・・ハナミノカサゴさんによる死亡事故は報告されていませんが刺されると激しい痛みを伴い患部が赤く腫れ上がります・・・ですからハナミノカサゴさんの優雅な動きについつい気を許してしまいそうになりますがダイヴィング中は最大限気を付けなければなりません。

- ハナミノカサゴさんによく似たミノカサゴさんとの違いはハナミノカサゴさんには下顎の裏にも模様があり背鰭・臀鰭・尾鰭の軟条に黒色斑があるところですがミノカサゴさんでも尾鰭に黒い斑紋を持つことがあるので気を付けなければなりません・・・でもミノカサゴさんの尾鰭の黒い斑紋は薄いか少ないそうです・・・ハナミノカサゴさんは夜行性で日中は岩の物陰や隙間に隠れ日没後に活動し始めるのですが泳ぐ際には鰭をゆっくり動かす以外に身動きせず海底を漂うようにして優雅に泳いでいます・・・ハナミノカサゴさんは肉食性で主に甲殻類や小魚さんを食べるのですが捕食時には体の色を変化させて周囲の藻や珊瑚に紛れ獲物に接近し吸い込むようにバクっと捕食します・・・またハナミノカサゴさんの繁殖は日没直前の海面の近くで行われ求愛後にメスは粘り気のあるゼラチン質を分泌して直径2〜5cm球体を形成してからその中に産卵します・・・その後オスが精子を放出して受精させますが球体一つあたりの卵の数は2000~15000もあり数日間海を漂ってゼラチン質が溶けてなくなった頃に稚魚が孵るそうです。
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