絶海の孤島小笠原にしかいないハナエニシキウミウシさん!

- ニシキウミウシさんにはいろいろな模様を持ったものがいますが本当は真っ赤なボディに紫の縁取りがあって白い華やかな鰓を持つのがこの裸鰓目イロウミウシ科ニシキウミウシ属のハナエニシキウミウシさんなのですがフラッシュが当たっていないのでハナエニシキウミウシさんの鮮やかな色が出ていません・・・すみませんが形だけご確認ください・・・小笠原の固有種であるハナエニシキウミウシさんは小笠原諸島でしか見られず逆に小笠原では他のタイプのニシキウミウシはいないと言うのですから絶海の小笠原の島々は面白いですね・・・そんなウミウシさん達ですがその中でもニシキウミウシさん達はそれぞれ個性豊かな模様がありカラーバリエーションも豊富なので見ていても楽しいウミウシさん達です・・・いや本当に同じニシキウミウシさんの仲間なのかなと思うぐらい様々な色模様をしていますがそんなニシキウミウシさん達にもそれぞれ同じ特徴があります。

- ニシキウミウシさん達の特徴のひとつ目は背中の二次鰓がまるでフワフワの花のように広がっていてよく目立つという事です・・・うっかり触れると引っ込めてしまいますのでご注意ください・・・それからニシキウミウシさん達の背中の鰓の後ろには大きく反り返った1個の突起があるのも一つの特徴です・・・そしてニシキウミウシさん達の体の中央付近には左右に張り出した1対の丸っこい突起があるのも特徴です・・・どれほど模様が異なっていてもニシキウミウシさんには必ず背中と体側に上記の様な3つの突起があるのです・・・この点を踏まえてウミウシさんを観察すればニシキウミウシさんの仲間なのか区別がつくかもしれませんね・・・成長すると10cmを超えてくる大きなニシキウミウシさん達ですがパープルのニシキウミウシさんはフタイロニシキウミウシさんと呼ばれています。

- そんなニシキウミウシさんの仲間にあるハナエニシキウミウシさんですが今回の写真は前回と違って綺麗に光が当たっているので鮮やかな色が出ています・・・ハナエニシキウミウシさんの体の色は赤く外套膜周縁と腹足縁は紫色の線で縁取られています・・・綺麗な橙色の身体に紫の線がくっきりとしていて綺麗ですよね・・・ハナエニシキウミウシさんの体表面には小さな白色の細点がわずかに散布することがあり触角は体色と同じ色で先端部は紫色で二次鰓は白色になっています・・・ハナエニシキウミウシさんの触角の先端が紫色なのでカニさんの目の様で可愛いのですがニシキウミウシさんの特徴である2次鰓のフワフワに3本の突起がしっかりとありますね・・・前述しましたが絶海の小笠原諸島でしか見られないニシキウミウシさんなのです。


- ウミウシさんは主に浅い海の海底で暮らしていて体長は数mmの小さなものから30cm程度の大きなものまでいます・・・形態は種によって非常に変異に富んでいてまた色も青や赤や緑に黄色やピンクなど鮮やかなものから地味なものまで様々です・・・触角は2対から1対で分岐するものや全く欠くものもいます・・・基本的にはウミウシさんは貝殻を持っていませんが痕跡的な貝殻を持つものもいるのだそうです・・・またウミウシさんの食性は肉食から草食まで幅広くホヤやカイメンなどを餌にするものが多いのですが中には魚の卵や他のウミウシさんを襲って食べるものもいます・・・かわいいイメージのウミウシさんですが獰猛な種類もいるんですね・・・また有毒な付着生物を食べることで体内に毒を蓄積している種も多いようで派手な色合いをしているウミウシさんは毒を持っていますよという警戒色ではないかと考えられています・・・一方でサンゴ礁領域などでその派手な色が隠ぺい色としてはたらくのではないかとも言われています。


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