無償の愛には涙!子供を守るキンセンイシモチさん!

- 水深15m~30m辺りで群れを成して生活していますがいつも岩陰やサンゴの間などに直ぐに隠れてしまう眼と口は大きく頭部は少し尖った感じがするスズキ目テンジクダイ科スジイシモチ属のキンセンイシモチさんです・・・体長6cmほどの小型種でいつ見ても可憐で可愛いのですがキンセンイシモチさんは以前鰓蓋から腹部にかけての斑紋が破線状になるものと線状になるものの2タイプがいるとされていました・・・そんな少しの違いで区別するのもどうなのかと思ってしまいますが現在ではそれぞれが別種となり前者はスジオテンジクダイさんと呼ばれ後者がキンセンイシモチさんと呼ばれているのです・・・スジオテンジクダイさんは従来「キンセンイシモチ ドット型」と称されていました・・・キンセンイシモチさんの体は側扁していてやや細長いその体には橙色と白色あるいは淡青色の縦帯が5~6本あり体側中央の橙色縦帯が尾柄部でとまることなどの特徴がありあります。


- キンセンイシモチさんのこの縦帯の数は住んでいる場所によって変化がありまた色は光の具合によってメタリックブルーのようにかっこよく輝いて見えることもあります・・・キンセンイシモチさんは一見するとコスジイシモチさんやオオスジイシモチさんにもよく似ていますがキンセンイシモチさんにはコスジイシモチさんやオオスジイシモチさんに見られる尾柄部の黒斑が無いのでそこで見分けることができます・・・ちなみにコスジイシモチさんはオオスジイシモチさんより体側の縦縞の数が多くなっているので区別できます・・・キンセンイシモチさん繁殖はペアで行われ産卵期にはペアで群れを離れ縄張りをもつようになりますがキンセンイシモチさんの受精卵は粘着糸で繋がっている直径15mm程の卵塊状となっています・・・キンセンイシモチさんの雄はすぐにその卵塊を口内に入れ孵化するまで愛情たっぷり卵を守る習性があります・・・キンセンイシモチさんの保育期間は約1週間程度ですがその間オスは餌を採ることはできなくなりますのできっとひもじい思いをしているんでしょう!・・・でもキンセンイシモチさんのオスは無事子供が生まれる事を祈ってひもじい思いに耐え健気に奮闘しているのです・・・ そして孵化が近くなると卵の中の目がハッキリしてきて銀色に見えてくるそうです・・・どんな世界でも親の無償の愛には涙です。

- バックが砂なのでいまいちよくわかりにくいのですがサンゴ礁の近くの砂場の上で十数匹の小さなお魚さん達が群れています・・・このおちびさん達はかなり小さいのですが身体が透明で頭とお腹の辺りが銀色で背骨のあたりがオレンジ色になっています・・・身体が透けているのでうまく砂場に溶け込んでカモフラージュしているようですがどこかで見たような気がします?・・・何ていうお魚さんの赤ちゃんなのでしょうか?・・・身体が透けているのでガラスハゼさんの赤ちゃん達なのかとも思いましたがお腹のあたりの銀色に光っている所に筋のようなものがありますのでちょっと違うような気がします?・・・それにしても皆さん同じ方向を向いていて危険が無いか真剣に観察しているようですがその真剣な眼付が何とも可愛いですね!・・・もう少し近づいてみましょう!

- 近づいてみるとこのおちびさん達には目の辺りから身体にかけオレンジ色の縦線が確かに入っています!・・・このフォルムとこの色合いはどこかで見たことがあるような気がするのですが思い出せません?・・・よくある事なのですが確かに何処かで見た気がするのに記憶を探っても何て言うお魚さんなのかが思い出せません・・・ガラスハゼさんでは無いのは確かなようですが一体君たちは誰のおちびさんなの?・・・それにしてもこのおちびさん達生まれたばかりで経験が無いからなのかもともと度胸があるからなのかよくわかりませんが私が近づいても全く怖がる様子が無いですね・・・恐怖心より好奇心の方が勝っている様ですが特に真ん中のおちびさんは私の方をジッと見つめて「何だこの大きくて動くものは?危険な奴なのか?」といった感じでしょうか?

- さらに近づいてみましたがこのおちびさん達の頭の上に黒めの縦線が見えますね!・・・目のあたりから体側にかけての黒い筋と頭の上にも黒い縦線があって身体が透明で背骨が透けてオレンジ色になっていてお腹が金~銀色をしています・・・まだ何ていうお魚さんのおちびさんなのかわかりませんがこの雰囲気やっぱりどこかで見たことがあるような気がします・・・左側のおちびさんが「僕たちが誰のおちびさんなのかまだわからないの?両親はよく君に写真を撮られてるよ!もう少し大きくなったら直ぐにわかると思うけどね!」とでも言いたげな表情で私をジッと見ています・・・そのような表情に見えるのは私の気のせいでしょうか?・・・こ!これは!・・・近くにちょっと大きくなった仲間がいたのですが下の写真の一番手前のお魚さんでやっとわかりました。

- これはキンセンイシモチさんのおちびさんですよね!!・・・ここまで大きく成長すると成魚に近い色合いと模様になっていますね!・・・わかってみれば小さな赤ちゃんもなんとなく雰囲気を醸し出していた事に気が付きますが小さい頃は大人と違っていることが多くどんなお魚さんの赤ちゃんなのかわからないものですね・・・おちびさん達はこれから成長する過程で様々な失敗を経験するだろうけど苦労しないと成長しないのだからチャレンジして失敗する事より何もしない事の方が恐いかな?・・・誰もがチャレンジして学べば学ぶほど何も知らない事に気づくもので何も知らない事が分かればもっともっと学べばいいだけの事なのだから・・・キンセンイシモチさんは尾鰭の辺りが黄色っぽいので地色が黄色とすればキンセンイシモチさんではなくギンセンイシモチさんが正しいのではないでしょうか?


- キンセンイシモチさんは群れで生活していますが岩陰やサンゴの間などに隠れていることが多いちょっと臆病なお魚さんです・・・キンセンイシモチさんの繁殖はペアで行われ産卵期にはペアで群れを離れ縄張りをもつようになりますがペアで群れを出て独り立ちするなんて頼もしい限りですね・・・下の写真のキンセンイシモチさんは口内が膨らんでいますのでマウスブリーディング中でしょうか?・・・それにしてもキンセンイシモチさんのお父さんが8日間も断食してひもじい思いをして頑張って卵を育てる間キンセンイシモチさんのお母さんは何をしているのでしょうか?・・・キンセンイシモチさんのお母さんは卵を産んで安心して食事でもしに出掛けているのでしょうか?・・・キンセンイシモチさんの赤ちゃん!感謝の気持ちはついつい忘れがちですけど感謝する心さえ忘れなければどんな日もいい日になるはずです・・・ネガティブな事を発言しても決していい事は無く自分が正しいと思うことが正しいとは限りません・・・相手の価値観を受け入れ感謝することが大切ですよね?



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