宝箱を隠している?何故かマダラエイさんが丸くなってる?

- 海の底に大きなトビエイ目アカエイ科マダラエイ属のマダラエイさんがいましたが何故かいつも見ているマダラエイさんと違って身体が丸く妙に分厚くなっていますが何故でしょうか?・・・マダラエイさんの体盤は幅2m近くまで成長するものもいて丸くて分厚い体盤は長さより幅のほうが広くなっていて水中での圧倒的な存在感はまさに海底の王者の様です・・・でも今回のマダラエイさんは何かを捕まえ覆いかぶさっているのかそれとも岩でも抱えこんでいるのか不思議なフォルムをしています・・・おそらくこんなに大きな獲物を覆いかぶさって捕まえることは無いので岩を抱え込んでいるのだと思いますがそれにしても何故でしょうか?・・・もう少し近づいて見ましたがやはり変な姿形をしていて「何を隠しているか見せないよう~!」とでも言っている様な表情です。

- さらに近づいて前の方に回ってみましたがやっぱり見えません!・・・もしかしたらこのマダラエイさん宝箱でも隠しているのでしょうか?・・・大海賊が隠していた謎の秘宝だったりして?・・・「絶対に見せないよ!僕にとっても大切な宝なんだから!」とでも言いたげに頑なに隠しています・・・普段のマダラエイさんの写真と比較してもらえればわかりますが明らかに何かに覆いかぶさって隠しています・・・こうなると是が非でもマダラエイさんが隠しているものを見てみたいものなのですが全く動きません・・・普段であればこれだけ近づけば危険を察知してひょいひょいひょいと泳いで去っていくのですが今回は違い全く動く気配が無いのです・・・それだけマダラエイさんにとって大事なものなのでしょうか?・・・気になります!

- マダラエイさんの背面は茶~紫のかった灰色で体盤縁には白い筋や白黒の斑点があり小さい突起で覆われていて砂地や岩礁に溶け込むカモフラージュの役割を果たしていると考えています・・・また眼の後方には眼より大きな噴水孔があり腹面は乳白色で口は幅広くて弧を描き口角にはわずかに溝があります・・・ダイビング中にマダラエイさんの口はなかなか見ることはできませんが本などで見ると結構可愛い顔をしていますよね・・・マダラエイさんの黒い尾は体盤幅を超えない程度と比較的短く尾の付け根は幅広いのですが棘より後方は急速に細くなり幅広い臀鰭は尾の先端まで続いています・・・群れを作ることもあるマダラエイさんは夜行性で摂餌時は体盤の縁を砂に押し付け噴水孔から吸い込んだ水を口から吹き出すことで砂を掘り貝類や甲殻類や小魚さんを食べます。

- 底生生物であるマダラエイさんは通常水深20~60mの水深に生息し岩礁近くの砂礫底を好み日中は洞窟や岩棚の下で休息しています・・・他のアカエイ類のようにマダラエイさんも無胎盤性胎生で産仔数はおよそ7匹だそうです・・・マダラエイさんは決して攻撃的ではありませんが天敵のサメさんやイルカさんなど危険が迫ると尾を振り上げて棘を前方に向け前後に波打たせることで威嚇します・・・なので当たり前のことですが人間から刺激されると尾の毒針を振り回すことがあり死亡例もあるので気をつけましょう・・・それからマダラエイさんは食用とされることもあり肉や軟骨が利用され味は鶏モモ肉に似ておりサッパリしているそうです・・・そんな事を考えていると「なんだ俺様を捕まえて食べようとでも思っているのか?」と睨んでいる様です・・・マダラエイさんそんなことは無いですよ~!

- 下の写真はエキジットまじかだったので水深を下げずに遠くから撮影したのでぼやけてしまいましたが海の底の砂地でのんびりと休んでいる背中の斑が目立つマダラエイさんです・・・でもマダラエイさんの尾は比較的短く体盤幅を超えないのですがこの写真のマダラエイさんの尾はちょっと短かすぎませんか?・・・このマダラエイさんはもしかして天敵であるサメさんやイルカさんに尾の棘による威嚇行為に失敗してしまったのかそれとも自分の尾を犠牲にしてでも修羅場を生き抜こうと頑張った結果なのでしょうか?・・・そんな弱忍強食の厳しい世界からなんとか生還して一時休憩しているだけなのでしょうか?・・・何はともあれ尾以外は無事のようですので何よりですがマダラエイさん邪魔しないのでゆっくりお休みください。

- マダラエイさんはよくダイバーに近づいてきて「あなたは誰?その不思議な姿は何?」といった感じで調べるような行動を取ることもあり結構人懐っこく好奇心旺盛なエイさんなのです・・・そんな事を考えながらクマザサハナムロさんの群れを見て中層を漂っている時にふと底の方を見ると黒くて大きなものが横たわっていました・・・確かめるために少しずつ水深を落として近づいてみたところ黒一色かと思っていたものは背中に斑模様が見えるマダラエイさんでした・・・マダラエイさんの体盤は分厚く遠くからだとわかりませんが背面は小さい突起で覆われていて体の割に尾は短めで黒く幅広い臀鰭を持ち背面には白黒の斑点があります・・・この写真のエイさん尾に鋭い棘が見えますね気を付けましょう!


- マダラエイさんは夜行性で日中は洞窟や岩棚の下で休息しているそうなのですが私が近づいたので鬱陶しいと思ったのかマダラエイさんが逃げ出そうとしています・・・「せっかく水深を落として見に来たんだから逃げ出さないでマダラエイさん!」・・・ちなみにマダラエイさんの口は幅広くて弧を描き口角にはわずかに溝があり口底には7個の乳頭突起が並んでいます・・・下の写真はまた違うマダラエイさんですが眼光が鋭いですね!・・・マダラエイさんの背面には歴戦の戦いで着いた傷のような白い筋が見えますし左前方部分は何かに齧られたようなえぐられた傷もあります!・・・どれだけの苦難を乗り越えてきたのかわかりませんがこの威圧的な雰囲気がその厳しさを物語っているようです。


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