出たり入ったり!丸くて黄色いキイロハギの赤ちゃん!

- スズメダイさんのおちびさんと仲良く泳いでいるのはサンゴ礁領域に生息するスズキ目ニザダイ科ヒレナガハギ属のキイロハギさんですが尾柄には身を守るための白い棘を持っています・・・こんなおちびさんでもやっぱり食べられたくないからなのかすでに立派な白い棘を持っていますね・・・それから全長20cmくらいまで成長するキイロハギさんですが雄は雌よりもやや大きい傾向にあり子供の頃は写真の様に身体の割に鰭も長く丸い満月の様な可愛い形をしています・・・今回はキイロハギの赤ちゃんのバックが白くなってしまいましたがバックが暗い色の岩場だったら本当に闇夜に光る満月の様に見えますよ・・・この様に明るい黄色い体色をしているキイロハギさんですが夜になるとわずかに薄くなり中央に水平な白い帯のある目立つ茶色がかった斑点が現れるそうです・・・なぜ昼と夜でこの様に身体の色を変えるのかよくわかりませんがキイロハギさんも何か思う事があるのでしょう・・・でも日中になると急速に明るい黄色に戻ります。

- それから雌雄は非常によく似ているキイロハギさんですが交尾の際に雄は何故か体色を変えるそうです・・・その理由はよくわかりませんが体色を変えるなんてキイロハギさんの雄もなにかと忙しい限りです・・・またキイロハギさんの吻は適度に突き出ていて口は小さくへら状の歯が比較的近い位置に並んでいて幼魚では上歯が12本下歯が14本なのですが成魚では上歯が18本下歯が22本になるそうです・・・キイロハギさんも人間と同じで成長して顎が発達する事で歯の生える場所が増えるからでしょうか?・・・キイロハギさんは底生の藻類やその他の海洋植物を食べるのですがウミガメさんの甲羅に生えた藻類を取り除く掃除魚さんとしての役割も果たしているそうです・・・生き抜くためにはお互い協力し合える事が重要なのでウミガメさんにとってもキイロハギさんにとってもお互い大切なお仲間なんですね・・・話は変わりますがキイロハギさんは満月の頃に産卵するそうですが綺麗な黄色のお魚さんが綺麗な満月の夜に産卵するなんてちょっとロマンを感じませんか?

- サンゴ礁の森で仲良く暮らしている目の覚めるような鮮やかな黄色の体と愛嬌のある可愛らしい顔を持つキイロハギさんですがニザダイ科のグループは約80種が知られていて美しい体色や模様を持つ種類が多くチョウチョウウオ科やスズメダイ科やベラ科と並んでサンゴ礁を華やかに彩る代表格のお魚さんです・・・キイロハギさんは口がカワハギさんの様にとんがっていてハギさんという名前がついていますがスズキ目に属していてよく知られているカワハギさんはフグ目に属しています・・・それにしてもこのキイロハギさんは優しそうな眼をしています・・・ところでよく言われる本当の優しさって何なのでしょうか?・・・それは思いやりや配慮があり一時的ではない行動だったり言葉だけでなく見返りを求めず誰に対しても公平で無償の行動だそうです?・・・では見かけの優しさとはいったい何でしょうか?・・・それは見返りや評価を期待したその場限りの行動で持続性がなく本心からではなく他人に良く見せるための表面的な対応にとどまる行動のようです?

- ニザダイ科のお魚さん達は左右に平べったく側扁し高い体高と小さな口を特徴ですがその中でもヒレナガハギ属は7種が知られており日本近海からはキイロハギさんの他にゴマハギさんとヒレナガハギさんの合わせて3種が報告されています・・・キイロハギさんの体長は通常15cm程度ですが中には20cmほどまで成長するものもいて体型は側扁していて体高は高く吻が独特な形で突き出しているのが特徴です・・・また背鰭と臀鰭も長く背鰭には棘があります・・・上の写真の方がわかりやすいと思いますがキイロハギさんの体色は各鰭も含めて一様に黄色で色が異なるのは尾柄部の可動棘がわずかに白くなっているぐらいです・・・でもほとんど目立ちませんので海の中では黄色一色と思って間違いないです。

- キイロハギさんは浅い海のサンゴ礁や岩礁で暮らしていておちびさん達は群れを作りますが大人になると単独か小さなグループで行動します・・・またキイロハギさんはおちびさんの頃は鰭の長さが体の割に長くなっていて上の写真の様に上下に長いひし形の様な姿をしています・・・まだ小さいながらこの頃からキイロハギさんは優しそうな眼をしていますがサンゴの森でかくれんぼでもしているのか楽しそうに泳ぎまわっています・・・キイロハギさんは鮮やかな黄色がとても特徴的なお魚さんですが小笠原諸島からは黄色がまだらで白色や黒色が混じった色彩をもつキイロハギさんの色彩異常が報告されているそうです・・・それにしても口がニューっとしていて文句を言いたげでなんともユニークなキイロハギさんですが中には褐色に近いものも見られ尾柄の側面には白い棘が綺麗な黄色の身体に一つのアクセントになっています。


- キイロハギさんの体の大きさはオスの方がメスよりも大きくなる傾向がありますから下の写真のキイロハギさんは前の方がオスですかね?・・・成長するにつれ単独や小さなグループで生活するようになりますが海のブルーにこんなに映えた綺麗な黄色でしかも小さなキイロハギのおちびさん達が群れを成してヨチヨチ泳いでいるのを想像するだけで幸せを感じます・・・それからキイロハギさんは主に藻類などの植物質をツンツンツンツンと食べていますが底生の小動物も食べます・・・ちなみにキイロハギさんと姿かたちが似ているゴマハギさんの顔は黄色っぽい明るい褐色をしており尾にかけて暗い色になっていき幼魚には縦縞が見られます・・・同じくヒレナガハギさんの体の色は白色で体側面に黒褐色の太い横帯が数本ありこの横帯の中には更に幅の狭い黄色や青色の横縞が多数見られ尾鰭は黄色く上下の縁が白くなっています・・・ヒレナガハギさんは普段鰭を立てずに泳いでいますが驚いた時や天敵を威嚇する時に大きく広げられます。


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