遠くを泳ぐ数匹の影!あれは誰だ?マンタじゃなくてトビエイさん? 小笠原 エイ科 diving-photo‐tsubuankun

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遠くを泳ぐ影!マンタじゃなくてトビエイさん? 小笠原

  • 肉眼ではもう少しはっきり見えているのですが遠くに群れを成して気持ちよさそうに泳いでいるのはトビエイ目トビエイ科トビエイ属のトビエイさん達です・・・トビエイさんの吻端は鈍角になっており体盤は一様に暗褐色ですが成魚では大きな黒色斑が点在することもあります・・・でもこの写真では遠すぎて細かいところはわからないですね・・・トビエイさんの体盤幅は80cmほどで腹鰭よりも後方の位置に背鰭があり尾は長く毒棘がありますので気を付けましょう・・・トビエイさんは沿岸の60m以浅に生息する普通種で他のトビエイ科のエイさんと比べると活動性が低く海底でじっとしていることが多いそうです・・・トビエイさんの体は1970年代日本で大ブームを巻き起こしたアメリカの凧であるゲイラカイトに似ていますし羽を広げた鳥のようにも見えます。
  • トビエイさんの和名の由来には2つの説があり1つは海面から空中に飛び上がるという生態からもう1つは姿形が鳶のように見えることからだそうです・・・何故ジャンプするのか理由はよくわかっていませんがトビエイさんの広い鰭は水中で推進力を生み海面からジャンプできるほどの速度を得ることができるのです・・・トビエイさんも日々いろいろあるはずですからたまには飛び上がりたい時もありますよね・・・またトビエイさんは全長の半分ほどが体の末端から延びる長い尾で鞭のようにしなやかなその尾の途中には鋭い棘があります・・・この棘は鋸のようにギザギザの歯をもっていてこれがもし刺さってしまうと酷い怪我になってしまうのです・・・確かに鋭利な刃物でスパッと切った時も痛いですが鋸で怪我をすると長い間ズキズキズキと痛いですよね。
  • トビエイさんの頭の先は胸鰭の一部が頭部前端に突出した頭鰭という部分を形成していますがこれはとくに左右のものが分離しているイトマキエイさんの仲間で目立ちます・・・それからトビエイさんの生殖方法は卵胎生で卵を体の中で孵化させ稚魚の状態でメスの体から出てくる方法を取りますがメスの体内にいるときには母体から栄養をもらわず卵内の栄養を使って成長します・・・ここが哺乳類と違う所ですね・・・日本では定置網漁などで誤って獲れてしまうことがあり身は肉質の良いお魚さんですがほとんど食用とされることはありません・・・ちなみに世界で最大級のエイさんとして知られるマンタさんもトビエイ目の仲間で海面からジャンプすることが知られています・・・トビエイさんには申し訳ないのですが今回遠くから見るとマンタさんが群れて泳いでいるのかと思って一瞬興奮しました。

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